未経験でも結果が出せるリードナーチャリング手法

2016年11月15日

リードナーチャリングは、そんなに難しいテーマではありません。営業やその他のマーケティング施策と同じで、リードナーチャリングの対象となるターゲットを設定し、戦略を考え、実際に実行して、結果を計測しながら徐々に改善していくだけです。まさに基本的なリードナーチャリングの手法と言えます。

リードナーチャリングは一見難しいようにみえますが、実は専門知識や経験が必須ではありません。これから初めてリードナーチャリングをやってみたい方でも、リードナーチャリングの手法通りに進めれば、リードナーチャリングの計画を立てて、自分で始めることができます。

1.リードナーチャリングの手法のおさらい

リードナーチャリングを手がけるに当たって、まずは基本的なリードナーチャリングの手法をおさらいしておきましょう。

リードナーチャリングの目的は、自社に関わる営業案件や契約件数を増やすことが目的となります。

リードナーチャリングについて
リードナーチャリングについて「リードナーチャリングの手引(無料PDF)」にまとめてあります。無料でダウンロードできますので、ご興味がある方は是非ダウンロードしてくださいませ。

ビジネスによって最適なリードナーチャリングの手法はかわってきますが、おおよそ以下の手順でリードナーチャリングの計画・設計・実行する流れとなります。

リードナーチャリングの基本的な手法
1.リードナーチャリングのターゲットの設定

2.リードナーチャリングのフローの設計とリードナーチャリングの実行

3.その他の活動(営業活動など)との連携

4.リードナーチャリングの見直し

それでは、リードナーチャリングの基本的な手法の流れにしたがって、説明していきます。

2.リードナーチャリングのターゲットを設定する手法

まずはリードナーチャリングのターゲットを設定する手法について説明していきます。

2-1.リードナーチャリングのターゲットとは

あらゆるマーケティング活動を同じく、リードナーチャリングでもターゲットを設定します。

リードナーチャリングでターゲットを設定することで、リードナーチャリングのフロー、リードナーチャリングに必要なコンテンツの設定が容易になります。まだリードナーチャリングに慣れてない場合には、必ずリードナーチャリングのターゲットを設定するようにしましょう。

ターゲティングについて
ターゲティングの詳細は、「ターゲティングとは?|カイロスのマーケティングブログ」をご参照ください。

そこで、リードナーチャリングの手法におけるリードナーチャリングのターゲットを考えるにあたって、マーケティングでは常識である「ターゲット」について、少しおさらいしてみましょう。

マーケティングでは、ねらうべき顧客層を設定することを「ターゲティング」と呼びます。

ターゲティングはあなたの見込み客の属性や、購買行動プロセス、興味関心の所在(ニーズ)、などの情報を元に手元の見込み客情報を分類する作業です。

リードナーチャリングの手法において、最も有効なターゲティングを設定するためには、STP分析の考えを活用してみると良いでしょう。他社との差別化、自社の有利なポジショニングを考えることができます。

リードナーチャリングの手法というよりも、STPを考えることで強いメッセージを見込み客に届けることができるため、あなたが実施しようとしているリードナーチャリングの質を高めることにつながります。

STP分析について
STP分析とは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの頭文字を取ったもので、その一連のアクションを示しています。STP分析の詳細は「STP分析をマスターして勝てる戦略を見出そう|カイロスのマーケティングブログ」が参考になります。

2-2. 参考:リードナーチャリングにペルソナを活用してみよう

リードナーチャリングの手法の質を高めるためには、リードナーチャリングの対象となるターゲットの深い理解が欠かせません。その上で役立つツールが「ペルソナ」です。

ペルソナは理想ではあるが架空のターゲット像です。ペルソナを設定することで具体的な見込み客像を思い浮かべることができます。その結果、リードナーチャリングのフローやコンテンツを簡単かつ深く考えることができるようになります。

ペルソナはリードナーチャリングの手法そのものではありませんが、ペルソナを設定することで、リードナーチャリングの設計が簡単にできるだけでなく、リードナーチャリングの効果を高める効果もあるため、リードナーチャリングを手がける上では是非使っていただきたいツールとなります。

その上、リードナーチャリングの理想のターゲット像をマーケティング部門内だけでなく、営業部門とも理想の顧客像を共有することができるため、リードナーチャリングの手法の見直しや改善の時にも、社内から一貫した意見をもらうことができます。

ペルソナの詳細は
ペルソナを作る手順については「誰でもできるペルソナの作り方〜マーケティングの現場で活用できる良質なペルソナを作る手順|カイロスのマーケティングブログ」で紹介しております。合わせてごらんくださいませ。

3.リードナーチャリングのフローを作る手法

リードナーチャリングのターゲットが設定できたら、次にリードナーチャリングのフローやリードナーチャリングで提供する戦略的なフローとコンテンツについて考えていきましょう。

まず、リードナーチャリングの2つの主な手法を紹介します。この2つのリードナーチャリングの手法は、ターゲットを設定する段階から異なってきます。

リードナーチャリングの主な手法

  • ドリップ型リードナーチャリング
  • エンゲージ型リードナーチャリング
  • 3-1.ドリップ型のリードナーチャリング手法

    ドリップ型のリードナーチャリングの手法は、設定したターゲットリストからある行動を示すリードを抽出することを目的としています。つまり、営業案件に近そうな期待値の高いリードを抽出するためのリードナーチャリングとも言えます。

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    ドリップ型のリードナーチャリングの手法は、まさに今営業案件化しそうなリードを探し出すため、キャンペーンの期間としても比較的短くなります。

    ドリップ型のリードナーチャリングの代表例として、展示会の来訪者に対してのフォローアップがあります。展示会の来場者に対して、展示会の来場のお礼メールを送るとしましょう。このお礼メールで開封やメール本文内のリンクのクリックをしたリードに対して次のリードナーチャリングメールを送ります。

    マーケティングオートメーションを使うと前日にあなたのWebサイトに訪問した見込み客の情報がわかります。この機能を使って、前日にあなたのWebサイトに訪問した見込み客にドリップ型のリードナーチャリングをしているお客さまもいらっしゃいます。

    3-2.エンゲージ型のリードナーチャリング

    一方でエンゲージ型のリードナーチャリングの手法では、ドリップ型のリードナーチャリグの手法と比べると少し長い期間をかけて、見込み客の興味や関心を高めることを目的としています。

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    BtoBビジネスの場合、購買行動にはある一定の時間がかかります。そのため、まだ購買行動プロセスの初期の段階にいる見込み客に対して、エンゲージ型のリードナーチャリングの手法で情報を提供しながら、お客さまの購買行動プロセスを前に推し進めます。

    エンゲージ型のリードナーチャリングの手法では、見込み客の購買行動プロセスをよく考える必要があります。

    BtoBビジネスの購買行動プロセスについて
    BtoBビジネスの購買行動プロセスは、ある程度フレームワーク化が可能です。それぞれの購買行動プロセスとその際に提供する情報をマッピングします。詳しくは「5分で覚える購買行動プロセスの解説〜BtoB営業・マーケティング担当者なら必ず覚えるべき基本事項|カイロスのマーケティングブログ」をごらんください。

    エンゲージ型のリードナーチャリングの手法では、購買行動プロセスの各段階を意識して、それぞれに最適な情報やコンテンツを提供することで、見込み客の購買行動を次の段階に推し進めることを目指します。

    3-3.リードナーチャリングのシナリオ設計手法

    いよいよリードナーチャリングのシナリオを設計手法について説明していきます。

    リードナーチャリングのシナリオを設計するには、リードナーチャリングのターゲット、それぞれの見込み客との接点で提供する情報(コンテンツ)、見込み客と接触するタイミング、リードナーチャリングの中で次のステップに進むための見込み客の条件(フロー)について考えます。

    リードナーチャリングのシナリオ設計手法の流れ

  • リードナーチャリングの対象(ターゲット)
  • リードナーチャリングでの見込み客との接点(タイミング)
  • リードナーチャリングの接点で提供する情報(コンテンツ)
  • リードナーチャリングで次に進むための条件(フロー)
  • 3-4.リードナーチャリングで見込み客に接触頻度を決める手法

    リードナーチャリングで見込み客に接触するタイミングは、見込み客の購買行動プロセスに大きく依存します。

    購入の検討に3か月から半年近くかかるような商材の場合、リードナーチャリングのシナリオが2週間程度のプロセスではクロージングに至る確率は少なくなります。見込み客にとって不要なメールを次々に送ってしまうと、見込み客があなたのメールを不要なメールとみなして配信停止依頼をしてしまうことがありますので注意が必要です。

    購買行動の各段階における社内情報共有や検討はどれくらいの期間が必要でしょうか?これがリードナーチャリングで見込み客に接触するタイミングのヒントになります。

    見込み客の購買行動プロセスについて
    見込み客の購買行動プロセスの基本については、担当者なら確実に覚えておきたいところです。詳しくは「5分で覚える購買行動プロセスの解説〜BtoB営業・マーケティング担当者なら必ず覚えるべき基本事項|カイロスのマーケティングブログ」にまとめてあります。是非活用くださいませ。

    見込み客の購買行動プロセスによっては、例えば半年近く検討に要する商材などならリードナーチャリングを複数に分けるのも1つの手です。

    リードナーチャリングはメールだけでなく、戦略的にテレマーケティングによる接触、アンケート、セミナーへのご招待などのオフラインのマーケティング活動を加えるのもよいでしょう。

    3-5.リードナーチャリングのコンテンツ検討する手法

    リードナーチャリングで提供する情報を決めるためには、リードナーチャリングのターゲットによって明確になるニーズと、購買行動プロセスの段階に応じた必要となる情報の違いによって、決まります。

    まだまだ情報収集中の購買行動プロセスの段階にある見込み客に対して、製品やサービスの詳細の資料を送っても、リードナーチャリングのターゲットの反応はあまり良くないでしょう。むしろ強引な売り込みと判断して、オプトアウトしてすることもあります。

    リードナーチャリングのコンテンツ作成がなかなか進まない場合には
    コンテンツがなかなか定まらない場合には、改めてリードナーチャリングのターゲットを絞り込んでみましょう。ターゲットを絞り込むとニーズが明確になるため、リードナーチャリングのコンテンツが作りやすくなります。

    リードナーチャリングのコンテンツを検討する手法のポイントは、次のリードナーチャリングのフローと、このコンテンツを密接に関係させる点です。

    リードナーチャリングのコンテンツは、物語的に順に提供していくものや、徐々に詳細な情報を提供意思ながら見込み客の反応を見る方法など、さまざまな手法があります。

    リードナーチャリングのコンテンツは、自社のWebサイト、自社セミナーの資料など、加工すれば使えるものが社内にあるでしょう。これらのコンテンツを再利用することを検討すれば、比較的スムーズにリードナーチャリングができるようになります。法人取引を提供している会社には社内にいろいろなノウハウが散在しています。

    まずリードナーチャリングのコンテンツを考える
    これからリードナーチャリングを始めてみよう、という場合には、リードナーチャリングのフローより先に再利用できるコンテンツを探すほうが簡単だと思っています。そのためコンテンツをフローよりも先に考えることをおすすめいたします。

    3-6.リードナーチャリングの条件分岐(フロー)を考える手法

    リードナーチャリングのフローについて考えます。リードナーチャリングのフローは、最初は非常にシンプルかつ小さなものから始めることがリードナーチャリングの手法におけるポイントです。

    マーケティングオートメーションを導入するといろいろな機能が使えるので、あなたのリードナーチャリングに対して反応の有無によってフローを切り替えるなど、ついつい全方位的に考えたくなります。

    最初からリードナーチャリングのフローの分岐を全方位的に考えてしまうと効果測定が難しくなります。これからリードナーチャリングを始める場合には、リードナーチャリングのシナリオの中で反応がある見込み客を中心に考えていきましょう。

    反応があるリードを中心に考えるもう一つの理由
    リードナーチャリングで反応のあるリードに着目するアプローチは、リードナーチャリングのフローを組む難易度にも影響します。反応がある場合、行動とその結果に反映があるためフローの改善が容易です。一方で、反応が無いリードは何も情報が無いため手探りで仮説検証を繰り返しながらシナリオを改善しなくてはなりません。

    リードナーチャリングのフローは、まずはシンプルにしておきます。リードの反応、営業案件の結果などの情報から、徐々にフローを加えていきます。結果やデータなどの事実に基づいて戦略的にリードナーチャリングのフローを作り込んでいきましょう。

    極端に言ってしまえば、リードナーチャリングと言えども、まずは単発のメール配信にとどめておくこともリードナーチャリングの手法のポイントです。

    リードナーチャリングのフロー作成手法のコツ
    リードナーチャリングのフローは、まずはシンプルに。そして結果をみながら1つずつ改善すること。地道な作業ですが、これがリードナーチャリングには重要です。

    4.リードナーチャリングのスコアリングの手法

    リードナーチャリングの手法における次のステップは、スコアリングを組み合せて、リードナーチャリングの評価や、今すぐ営業活動すべき見込み客を探しだす工夫をしていくことです。

    4-1.スコアリングの概要

    リードナーチャリングの手法におけるスコアリングとは、見込み客の行動を目に見える数値で評価し、顧客リストの中で営業引合いになりやすい順にランキングするアプローチを指します。

    マーケティングオートメーションやリードナーチャリングの手法では、スコアリングを組み合わせて使うことが多くあります。

    スコアリングとは?
    スコアリングについてもっと詳しく学びたい場合には、「スコアリングを始める前にしっかり理解しておくべきスコアリングの基礎|カイロスのマーケティングブログ」が役立ちます。あわせてごらんください。

    リードナーチャリングの手法の中でスコアリングを使うと、リードナーチャリングのプロセスの中で、商談になりやすい見込み客を見つけることができるだけでなく、リードナーチャリングそのものの評価に便利です。

    4-2.今すぐ営業すべき見込み客を抽出するリードナーチャリング手法

    リードナーチャリングを実施することによって、今すぐ営業活動すべき見込み客を見つけ出すことが、あなたのリードナーチャリングの目的でしょう。

    リードナーチャリングの手法において、単純なスコアリングだけでなく、ある一定期間にある一定上のスコアを獲得した見込み客を探しだすことが必要となってきます。

    スコアリングは、リードナーチャリング専用のツールや、マーケティングオートメーションを活用すると便利です。

    マーケティングオートメーションとは
    マーケティングオートメーションは、オンラインのマーケティングに必要な顧客DB、メール配信、フォーム作成、スコアリング、などの機能を使いながら、一連の作業を自動化する仕組みを提供するツールです。くわしくは「たった5分で理解するマーケティングオートメーション|カイロスのマーケティングブログ」が参考になります。

    4-3.営業活動を効率化するためのリードナーチャリング手法

    リードナーチャリングである一定以上のスコアを獲得した見込み客に営業アプローチする前に、その見込み客の行動履歴を確認してみましょう。

    マーケティングオートメーションを使うと、このように画面上で見込み客の行動履歴が確認できます。

    マーケティングオートメーションの画面ツール

    見込み客の行動履歴には、見込み客が語らないニーズや情報があります。

    例えば、製品の仕様をよく見ている場合は、その見込み客は自分がやりたいことが明確になっており、あなたの製品がそれを実現できるかどうかを知りたがっています。このような場合には、技術や製品仕様に詳しい担当者が連絡したほうが良いでしょう。

    事例や利用例を多く見ている見込み客は、解決しなくてはならない課題は認識しているものの、その解決方法を模索している可能性があります。この場合は提案型のアプローチが便利です。あらかじめ資料を準備して、見込み客に接触してみるとよいかもしれません。

    5.リードナーチャリングのフローの見直す手法

    リードナーチャリングの手法には、効果検証が欠かせません。効果を検証し続けることであなたのリードナーチャリングがどんどん良くなります。

    ここでは、効果検証のためのリードナーチャリングの手法をご紹介します。

    5-1.小さくリードナーチャリングをはじめて少しずつ変更を加える戦略的アプローチ

    前述の通り、リードナーチャリングを実施するためには、まずはシンプルに始めてみることをおすすめします。そして、徐々にリードナーチャリングに変更を加えていきます。これは基本的なリードナーチャリングの手法です。

    リードナーチャリングのフローの見直しでは、送信するあるメールの件名を変えたり、本文を変更したりするなど、これらいずれの1つを1回の変更で試してみます。

    おおよそリードナーチャリングで獲得できるスコアが落ち着いたら、次にリードナーチャリングのフローを増やすなどの施策をしてみましょう。

    計測できること、効果がわかること、この2つはリードナーチャリングのフローを設計・改善する上で非常に重要です。

    5-2.スコアの加点を微調整する

    リードナーチャリングのフローの中で、ある接触においてメール開封した見込み客は成約につながりやすいなどの情報を得ることができれば、そのアクションに大きなスコア加点を設定します。

    また、あまり影響のないアクションのスコアは低く設定しましょう。このようにすると、メールの開封のスコア加点は低めにおさえて、リンク本文内のクリックに大きな加点を設定するようになるでしょう。

    5-3.リードナーチャリングを自動化する

    最終的にリードナーチャリングのフローが固まってきたら、マーケティングオートメーションなどを活用して、プロセス全体を完全自動化してしましょう。

    リードナーチャリングにおいて、面倒な設定作業がなくなるため、業務効率が格段にアップします。

    少ないメンバーでも、効果の高いリードナーチャリングができるようになります。

    6.さいごに

    リードナーチャリングは、壮大なリードナーチャリングのフローを描くことから始まりまるため、知識や経験が十分にあるスタッフやコンサルタントが必要である、というリードナーチャリングに関する認識は既に過去のものかもしれません。

    最近では、マーケティングオートメーションやリードナーチャリングのツールが、比較的安価に使えるため、自社でこれらのツールを導入して、少しずつ試行錯誤しながら試してみる企業も増えています。

    リードナーチャリングは小さくシンプルにはじめて、結果をみながら徐々に変更を加えていくべきです。これはリードナーチャリングの手法の基本となります。

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