ペルソナをマーケティングの現場で使おう!リードナーチャリング編
ペルソナはマーケティング活動を最適にするために無くてはならないツールです。特にマーケティング予算に限りがある場合には、ペルソナが重要になります。
ペルソナをせっかく作ったとしても、マーケティングの現場でペルソナを活用できているでしょうか?マーケティング担当者の勘による判断や、昨年のマーケティング活動をただ単に繰り返しでは、年々厳しくなる営業売上達成にあなたのマーケティング活動が安定して貢献できません。
1.ペルソナとは
まずはペルソナについて復習しましょう。
1-1.ペルソナとは
ペルソナはあなたの製品やサービスのターゲットの理想的な想定人物像のモデルです。
ペルソナは、人物像をモデル化するだけにとどまりません。リードナーチャリングでペルソナを活用する場合には、ターゲットの人物像を、まるでテレビドラマのヒロインのように現実味をもたせるようにします。
ペルソナの作り方のコツさえ覚えてしまえば、誰でもペルソナを自分で作ることができるようになります。まだペルソナを作成していなければ、ペルソナの作成にトライしてみてください。
ペルソナの詳しい説明とペルソナの作り方については、「ペルソナとは?一番わかりやすい入門編|マケフリ」で説明しております。是非参考にしてください。
1-2.マーケティング現場でペルソナのメリット
そのため、いったんペルソナを作ると、ターゲットとする顧客について社内で共通認識が持てるだけでなく、ペルソナとの接触方法や、接触した際にあなたがすべきマーケティング活動が手に取るように理解できるようになります。
ペルソナは、BtoBマーケティングでも大きな効果が見込めます。
BtoBビジネスでは、役割や専門が異なる複数の担当者が購買行動プロセスに関わることが一般的です。この特徴をBtoBマーケティングでは注意しましょう。
購入する製品やサービスが高価である場合や、導入による自社インパクトが大きければ大きいほどこの傾向は顕著になります。
BtoBマーケティングの特徴は「BtoBマーケティングの6つの特徴・5つの手法・4つのテクニック|マケフリ」でまとめました。合わせてご覧いただけると幸いです。
さてペルソナについて理解が深まったら、次は購買行動プロセスについて復習です。
2.ペルソナの購買行動プロセスを明らかにしよう
ペルソナを作ったら、つぎにペルソナの購買行動プロセスを明らかにして、ペルソナへの接触機会と接触のアプローチを理解します。
2-1.まずは一般的な購買行動プロセスを学ぶ
購買行動プロセスには、課題設定と案件化、候補となる業者の抽出、提案の評価と導入の3つの段階があります。
BtoBの購買行動プロセスについての説明は、「5分で覚える購買行動プロセスの解説〜BtoB営業・マーケティング担当者なら必ず覚えるべき基本事項|カイロスのマーケティングブログ」で詳しく説明しています。こちらも合わせてご覧ください。
この記事で紹介しているBtoBの購買行動プロセスのモデルは、非常に一般的なモデルです。あなたの事業に合わせてカスタマイズしながら、顧客の購買行動プロセスを整理してみてください。
2-2.あなたが用意したペルソナは十分に活用できそうですか?
ここで、先ほど作ったあなたのお客さまの購買行動プロセスに、用意したペルソナを当てはめてみます。いかがですか?
ペルソナはその役割に応じて、各購買行動プロセスの段階で異なる情報を探したり整理したりします。
用意したペルソナかと、作成したお客さまの購買行動プロセスを照らしあわせてみて、ペルソナの行動が手に取るように想像できればOKでしょう。
このようにペルソナとお客さまの購買行動プロセスが準備できれば、リードナーチャリングやマーケティングオートメーションでも十分に活用できるでしょう。
リードナーチャリングに代表されるマーケティング活動では、ペルソナの役割と、行動から推測できる購買行動プロセスの情報を元に、候補となる業者として選定してもらえるよう。ペルソナに働きかけます。
あなたがマーケティング活動をする上で、まだまだペルソナの情報が不十分だと思ったら、作成したペルソナに情報の追加や、ペルソナのチューニングしてみましょう。
3.リードナーチャリングでのペルソナの活用方法
用意したペルソナと、購買行動プロセスをリードナーチャリングに活用してみましょう。
リードナーチャリングは、展示会やセミナー、資料ダウンロードなどで獲得した見込み客情報から営業引合いを探しだすための手法として、BtoBマーケティングでもよく利用されています。
リードナーチャリングのやり方や進め方のコツについては、無料PDFガイドブック「リードナーチャリングの手引き」でまとめてあります。ダウンロードは無料です。
3-1.ペルソナでセグメンテーションする
ペルソナを作成してリードナーチャリングなどでマーケティング施策をする時は、一般的なセグメンテーションとは違うやり方が有効です。
どのマーケティングの教科書でも見かける、見込み客の属性を利用した伝統的なセグメンテーションの方法があります。それをここでは一般的と表現しました。一般的なセグメンテーションについては「マーケターなら必ず抑えておくべきセグメンテーションの基本事項|カイロスのマーケティングブログ」をごらんください。
ペルソナと購買行動プロセスを使ってセグメンテーションをすると、購買行動プロセスの関与の仕方でセグメンテーションをすることになります。購買行動プロセスの関与の仕方でセグメンテーションすれば、各顧客接点で提供すべき情報や広告などの露出の方法なども明らかになります。
一番シンプルなセグメンテーションは、「意思決定者」、「購買担当者」、「利用者」と分けてみることでしょう。
ペルソナを使ったセグメンテーションの方法は、見込み客の役職や部門などの属性でうまく分類できないこともあるでしょう。
役職や所属部門などの見込み客の属性からおおよそ分類できる場合は、それをセグメンテーションとして活用できます。しかし、属性で判断できない場合には、アンケートの結果や行動履歴から推測することができます。
ペルソナは購買行動プロセスやニーズ、ビジネス上の課題に基づいているので、より高いリードナーチャリングの反応が得られる可能性が大きくなります。
3-2.ペルソナの特徴からリードナーチャリングの「接点」を探す
次にペルソナと接触できる場面を考えます。あなたのペルソナはどんな情報をどんな時に求めていますか?
例えば、朝起きてFacebookやTwitterを使って情報をチェックする場合、どんな情報をチェックするでしょうか?
仕事で直面するビジネス上の課題を解決するための情報を、SNSで朝から探すことはあまり無いと思います。あくまでも自分の興味のある分野の情報をチェックし、本当に仕事と直結するものは、出勤してから会社でチェックするなどの行動を取るかもしれません。
このペルソナの例なら、あなたは朝Facebookでブログの記事などを紹介し、関連するソリューションのリードナーチャリングのメールは午前中に配信する方法が有効かもしれません。
あくまでもこの例は、ペルソナの行動パターンに基づいています。
用意したペルソナからは、リードナーチャリングのターゲットが反応するメッセージ、FacebookなどのSNSやあなたのブログ、Webサイトなど、ペルソナが情報検索時に回遊する場所の特定、反応が良い時間帯、情報の難易度やレベル、フォーマットなど、ペルソナとの接触の機会や提供すべきコンテンツまで、多くの情報を引き出すことができます。
まずはどこであなたのペルソナに出会えるのか?これを明らかにしましょう。
3-3.ペルソナの抱えるビジネスの課題を推測する
ペルソナが抱えるビジネス上の課題は、残念ながら、作成したペルソナから導き出せません。またペルソナもなかなか抱えるビジネス上の課題を語ってくれません。
しかし、ペルソナの行動履歴から、ビジネス上の課題を推測することができます。マーケティングオートメーションでは、見込み客の情報だけでなくその行動履歴も記録できるので、ペルソナのビジネス上での課題を推測するツールとしてもおすすめです。
例えば、このペルソナの場合、展示会出展やセミナーなどで獲得する見込み客を管理する方法を探しているように見えます。しかも、FAQやよくある質問を閲覧しているところをみると、ニーズが具体化しており、購入する製品や業者の選定が間近でしょう。
このように、ペルソナの購買行動から、ペルソナの抱えるビジネス上の課題を推測することができます。
マーケティングオートメーションを使ってペルソナの購買行動の分析を進めると、閲覧したWebページの順序から、予算や技術要件の優先順位も推測できるようになってきます。
マーケティングオートメーションは機能が豊富で部門の予算ではなかなか購入できません。マーケティングオートメーション「Kairos3」は、初期費用も抑えられ、はじめやすい料金体系です。ご説明やデモのご依頼は、お問い合わせフォームからどうぞ。
3-4.購買意欲が十分に高いペルソナはどのタイミング営業部門に引き渡すべきか?
BtoBマーケティングの場合、最終的な営業案件のクロージングには営業担当者が関わってきます。
ペルソナを使ったリードナーチャリングで、あなたのペルソナの購買意欲が十分に高まってきました。その場合、そのペルソナ(実際には見込み客)は適切な営業担当者に連絡して、営業活動をする必要があります。
いったいどのタイミングで見込み客を営業部門に引き渡せば良いのでしょうか?営業担当者に相談するのが良いでしょうか?
おそらく、ペルソナを営業部門に引き渡すタイミングは、用意したペルソナの情報にあるでしょう。常に新しいものを探していて、人と話すことが好きな性質をもつペルソナなら、購買行動プロセスの早い段階から営業担当者が見込み客に接触してもよいでしょう。
営業担当者に見込み客を引き渡す際に、あなたが実施したリードナーチャリングに対する該当見込み客の反応や、一連のWeb行動履歴を合わせて共有すると、あらかじめ営業トークを設計できたり、必要な資料の準備ができたりするため、営業活動がスムーズになるでしょう。マーケティングオートメーションのリード管理機能が便利です。
3-5.リードナーチャリングの反応に応じてペルソナをアップデートする
あなたが用意したペルソナを十分に活用できましたか?
一通りリードナーチャリングをしてみたら、その結果やあなたが感じたこと、営業担当者からのフィードバックを元に、ペルソナを手直ししてみましょう。マーケティングオートメーションを使ってリードナーチャリングをした場合には、ペルソナの購買行動に新たな発見があるでしょう。
あなたのペルソナはいつ作成したものですか?1年以上前に作成したペルソナなら、そろそろ見直す時期かもしれません。
4.さいごに
ペルソナは商品開発だけでなく、マーケティングコミュニケーションにも活用できます。
ペルソナをリードナーチャリングで活用して、より多くの営業引合いを見つけ出すためには、ペルソナとペルソナの購買行動プロセスを仮説と検証のプロセスを通じて精度を高めていくことです。
今すぐトライしてみましょう。