顧客情報管理から営業引合いをサクサクみつけるための6つのポイント

2016年02月12日

顧客情報管理は、その手法や形を問わなければ、どんなビジネスでも実施している基本事項です。

顧客情報管理の中で、お客さまの連絡先の情報、購入した製品の記録など、そのやり方はさまざまです。

最近では、お客さまの購買行動に変化があります。ほとんどの情報はインターネットから探し出すようになりました。その一方で顧客情報管理の方法は大きく変わっていません。

競合企業よりもより多くの売上を目指すためには、ここで紹介する6つのポイントをおさえた顧客情報管理が必要です。

1.顧客情報管理が果たす役割

顧客情報管理は、より多くの営業引合いを生み出す事を目的としたマーケティングでは欠かせない機能です。

最近のBtoBビジネスの購買行動プロセスは、インターネットの普及とともに大きく変化しました。特にBtoBの購買行動プロセスの初期の段階が著しい変化が見られます。

BtoBビジネスの購買行動プロセスの変化に応じて、企業、特にBtoBマーケティングでは顧客情報管理のやり方も変えていかなくてはなりません。

1-1.変化する購買行動プロセスと顧客情報管理の役割

BtoBビジネスにおける購買に至るまでの意思決定は、最初に自社のビジネスの周辺動向や業界の課題について調査をしながら、自社にとって必要な情報を集めることから始めます。そして、必要に応じて社内で案件化し、関連する業者に連絡をとって提案や見積もりを依頼します。その後、業者を選定することで購買につながります。

これが一般的なBtoBビジネスにおける購買行動プロセスです。

BtoBビジネスの購買行動プロセスについて
BtoBビジネスの購買行動プロセスについて詳しく知りたい方は「5分で覚える購買行動プロセスの解説〜BtoB営業・マーケティング担当者なら必ず覚えるべき基本事項|カイロスのマーケティングブログ」を合わせてごらんください。

インターネットで業者が積極的に情報提供をするようになってから、購買に至るまでの一連の意思決定プロセスの中で、業者の営業担当者に連絡をするタイミングが変わってきました。

以前のBtoBビジネスの購買行動プロセスは、自社のお付き合いのある業者に情報提供を依頼していましたが、最近ではインターネットを使って自分で情報を収集したり、リサーチするようになりました。その結果、BtoBビジネスの購買行動の初期の段階では、業者からの連絡や営業活動を好まなくなりました。

1-2.顧客情報管理を活用して顧客への接し方を工夫する

顧客情報管理はマーケティングや営業活動において中核の機能です。BtoBビジネスの購買行動プロセスの変化に顧客情報管理の活用の手法にも変化が必要になっています。

顧客情報管理では、まだまだ営業案件にならない見込みの顧客に対して接触し、購買行動プロセスに必要な情報を提供する必要があります。

購買行動プロセスの初期の段階では、見込み客を教育して購買を手助けする必要な知識を身につけてもらい、見込み客の課題の認知や課題の解決策の模索をスムーズに進めてもらうことが重要です。

見込み客は、早い段階から情報を提供する会社の製品やサービスを単に認知するだけでなく、その会社や製品・サービスに良いイメージを持っていただける可能性があるため、期待以上の効果が上がることもあります。

したがって、まだニーズが固まっていない購買行動プロセスが初期の段階にある見込み客にも顧客情報管理の対象として、マーケティング活動の一環としてコミュニケーションを取る必要があります。

見込み客の購買行動プロセスをすすめるために本当に役に立つ情報を提供できれば、購買意欲を短期間で高めると同時に、購買意欲が十分に高い見込み客を見つけ出し、営業プロセスにつなげるメリットがあります。

1-3.顧客情報管理がもたらす効果

顧客情報管理が十分にできていれば、マーケティング効果を高めROIを改善できます。さらに、営業部門に十分に購買意欲が高い見込み客を引き渡せるようになるため、売上のアップと同時にあなたの会社の営業効率の改善につながります。

顧客情報管理でワンランク上の運用をするためには、ここで紹介する6つのポイントについて改善していくことをおすすめします。

当社では、この運用を参考にしながら、毎月数十件の新規営業案件を獲得できるようになりました。みなさんの参考になれば幸いです。

2.見込み客の情報と行動履歴の記録

顧客情報管理では、見込み客のコンタクト情報を記録するだけでなく、見込み客の行動履歴も記録するようにしましょう。

2-1.顧客の基本情報が顧客情報管理に取り込める

顧客情報管理で扱うべき最も基本かつ重要な情報は、顧客の連絡先の情報です。メール配信や、セミナーなどの受付をオンラインのマーケティング活動では、特にメールアドレスは欠かせません。

その他にも、会社名、住所や電話番号などがあると、今後の営業活動で営業担当者が連絡を取りやすくなります。

これら一般的なお客さま情報は必ず顧客情報管理の項目としての取扱いは必須です。

2-2.行動履歴を顧客情報管理の対象にする

顧客情報管理で取り扱う業種や役職、地域などのリードの属性でセグメンテーションを設定して、メルマガなどを配信することが、よくあるマーケティング活動でした。しかしこの方法では、あまり効率よく営業案件につながる見込み客を見つけることが難しくなってきました。

一方で、顧客の行動履歴には、顧客が語らないニーズに関する情報がたくさんあります。

例えば、ある会社のWebページにアクセスして真っ先に料金表のページを訪れる見込み客は、予算の制約が強いと考えられます。

機能や仕様に関するWebページをたくさん訪問する見込み客は、自社のニーズ(購買のための要件)がはっきりとしており、あなたの製品がそのニーズを満たすかどうかをチェックしているのかもしれません。

利用例や導入事例のWebページをたくさん訪問している見込み客は、まだニーズがはっきりしておらず、利用の方法を模索しているかもしれません。

顧客情報管理として、訪問したWebページや開封したメール、過去に参加したセミナーや来訪した展示会の情報を蓄積しておくと、見込み客が語らないニーズや購買行動プロセスの段階が精度よく推測できるようになります。

顧客情報管理に顧客の連絡先と行動履歴の両方が記録されていれば、他社よりも有利にマーケティング活動も営業活動も展開できるでしょう。

顧客情報管理における行動履歴の重要性

Webの行動履歴から見込み客のニーズを探る
上図は、マーケティングオートメーション「Kairos3」のレポートの一部です。製品機能ページを多く閲覧していることから、やりたいこと(ニーズ)は明確になっていると考えられます。また、真っ先に閲覧している「機能AAA」が最も興味があるポイントと推測できます。

2-3.見込み客を獲得に至った経緯を知る

顧客情報管理をマーケティングにも営業活動にも活用するなら、各見込み客の獲得に至った経路を知っておくと便利です。

あるセミナーや展示会、資料請求などの場合には登録フォームやその登録フォームに流入する際に閲覧していたWebページ、流入のきっかけとなった広告などの情報を顧客情報管理の一環として記録しておきましょう。

顧客情報管理におけるリードの獲得元

例えば、検索エンジンから「リード管理」というキーワードであなたのホームページにやってきて、「企業のリード管理に必要となる機能」というブログ記事を読んだ後で、あなたのメルマガに登録したとしましょう。この見込み客はリード管理について調査をしており、その後リード管理ができるマーケティング・ソフトウエアに必要な機能を検討しています。

3.顧客情報管理で重要な購買行動をランク付けする(スコアリング)

顧客情報管理でスコアリングの機能があると、管理する顧客を購買意欲の高さでリストにすることができます。営業引合いを生み出すことを目的としているマーケティング活動では、スコアリングは大きな役割を演じます。

3-1.スコアリングとは

顧客情報管理で必要なスコアリングについて説明します。

スコアリングとは、購買意欲や営業引合いになる確率に応じて顧客情報管理内にある顧客のリストを、ランキングするための手法です。

スコアが高ければ高いほど購買意欲が高く、あなたの製品やサービスを購入する可能性が高くなります。

スコアリングについてスコアリングについては、「スコアリングを始める前にしっかり理解しておくべきスコアリングの基礎|カイロスのマーケティングブログ」にまとめました。合わせてごらんください。

3-2.スコアリングと顧客情報管理を組み合わて使う

顧客情報管理とスコアリングを組み合わせると、営業につながる見込み客がみつかるようになります。

スコアの設定では、Webページごと、メールの開封、リンクのクリック、セミナー参加や展示会来訪などに個別に設定できると良いでしょう。

スコアリングの望ましい機能

  • Webページ毎に個別のスコアが設定できる
  • メールの開封や本文内のリンクのクリック毎にスコアが設定できる
  • 登録したフォーム毎にスコアが設定できる
  • セミナー参加や展示会来訪などの行動でスコアが設定できる
  • スコアの算出期間を設定できる
  • ある一定以上のスコアを持つリードを担当者に通知する機能がある
  • スコアリングの算出期間が設定できることは重要です。通常は1〜2週間程度に設定しておきます。

    テレマーケティングなどを手掛ける企業では、スコアの算出期間を1〜2日に設定して、前日に動きのあった見込み客を抽出し、テレマーケティングを実施する利用例もあります。前日に動きのあった見込み客は、あなたの製品やサービスの詳細を知りたいことが多く、営業引合いにつながるケースも増えます。

    4.顧客情報管理からリードナーチャリングの連携

    顧客情報管理と一緒にリードナーチャリングを組み合わせると、前述のスコアの高い見込み客の購買までにかかる時間を短縮する効果があります。

    4-1.リードナーチャリングとは

    リードナーチャリングとは、最適なタイミングで見込み客がまさに欲しいと思う情報を送ることで、購買までにかかる時間を短縮するだけでなく、あなたの会社・製品・サービスに好意を抱いてもらうことを目的としたマーケティング手法です。

    リードナーチャリングについて
    リードナーチャリングをもっと詳しく知りたい場合には、「リードナーチャリングのやさしい解説|カイロスマーケティング株式会社」が参考になります。是非ごらんください。

    購買行動プロセスでは、その段階に応じて必要となる情報が異なります。購買プロセスがまだまだ初期の段階では、市場の動向などから自社が取り組むべき課題を認識します。そのため、市場の動向がわかる資料を提供したり、課題の解決方法のヒントを提供したりします。

    顧客情報管理で顧客の行動履歴を記録し、スコアリングによって連絡を取るべき顧客の優先順位がわかっている場合、効果の高いリードナーチャリングを実現できます。

    4-2.顧客情報管理でのリードナーチャリングの活用例

    顧客情報管理でリードナーチャリングをしながら、見込み客の購買意欲を刺激して、より多くの営業引合いを見つけ出す場合、見込み客の購買行動プロセスを把握することが大事です。

    最もシンプルにBtoBビジネスの購買行動プロセスを模式化すると、以下のようになります。

    顧客の購買行動プロセスの段階の推測は、閲覧しているWebページ、参加したセミナー、開封したメールなどの顧客の行動履歴に着目します。

    顧客情報管理でスコアリング機能がある場合には、スコアが高い見込み客に着目すると良いでしょう。

    特に課題設定と案件化にいる見込み客は、課題を設定している最中であり、役に立つ情報を提供すればあなたの会社や製品・サービスが自動的に業者の選定の段階で連絡してもらえる可能性が高くなるでしょう。

    顧客情報管理に伴うリードナーチャリングで、ターゲット顧客に複数回のメールを送信する場合には、ステップメールの活用が便利です。

    マーケティングオートメーションのステップメールの例

    4-3.行動に着目したリードナーチャリング

    顧客情報管理とリードナーチャリングを少し工夫して組み合わせると、より多くの営業引合いがみつかるようになります。

    顧客情報管理から把握できる購買行動プロセスに加えて、特定Webページを閲覧した見込み客に対して、特定のリードナーチャリングのプログラムを実施することをおすすめします。

    例えば、1日に製品の機能に関するページを5ページ以上閲覧した見込み客に対して、製品のパンフレット(データシート)を送付したり、事例ページを5ページ以上閲覧した見込み客に事例集ダウンロードのフォームを紹介することができます。

    マーケティングオートメーション「Kairos3」の利用者の中には、

  • 問い合わせページに1日2回以上アクセスしているにも関わらず、問い合わせを実際にしていない見込み客
  • に対して、個別に提案メールを送信する利用者がいます。

    顧客情報管理で見込み客の行動履歴からニーズが推測できるため、提案メールの内容も見込み客にとっては有益な情報に変わります。

    もちろん、直接営業引合いにつながることもめずらしくないようです。

    5.顧客情報管理で営業活動を改善する

    顧客情報管理にこれまで紹介した機能があれば、営業活動は当然改善されます。

    顧客情報管理とリードナーチャリングを組み合わせることで、見込み客に営業担当者が接触する前に、見込み客はあなたの会社や製品について十分な知識があります。

    そのため、営業担当者が訪問する際に「わたし達は〜です」と基本的な紹介をする必要がなくなります。営業担当者は提案活動に集中でき、1件あたりの売上を増やすことで全体の売上をアップできます。

    顧客情報管理で顧客の行動履歴から、顧客が語らないニーズが見えるため、初回の面会時の前に提案書を作成することもできます。売上アップと同時に訪問回数を減らすことができれば、営業効率は格段にアップするでしょう。

    マーケティングと営業の関わり
    BtoBビジネスで、マーケティングと営業を分けて考えると双方の効率が上がります。「マーケティングと営業の役割の違い|BtoBマーケティングをよりよく理解する|カイロスのマーケティングブログ」にまとめましたので、参考にしていただけると幸いです。

    6.顧客情報管理を通じてROIが計算できる

    顧客情報管理を通じて、顧客の状況を把握するなら当然、マーケティングROIも気にかけるべきでしょう。

    6-1.マーケティングROIとは

    マーケティングROIとは、マーケティングの対投資効果(Return On Investment)のことを指します。つまり、マーケティング費用として、広告や自社セミナー、展示会などに投下した予算がうみだした営業売上の比率になります。

    マーケティングROIの目的は、マーケティング活動の評価、マーケティング予算執行の意志決定、予算編成などが一般的です。

    6-2.顧客情報管理でマーケティングROIを算出するために

    顧客情報管理からマーケティングROIを算出するためには、顧客獲得のきっかけとなったマーケティング活動、それに実際の顧客あたりの売上の情報が最低でも必要です。

    もし営業売上のデータがなければ、ホットリードのリストと見込み客の獲得のきっかけとなったマーケティング活動の情報だけでも十分に効果があります。

    顧客情報管理を通じて、購買意欲が十分に高いホットリードを、どれだけの費用(見込み客獲得のきっかけとなったマーケティング活動)で獲得できたかわかれば、マーケティング活動全体のパフォーマンス測定ができます。

    それだけでなく、良質な見込み客を獲得できるマーケティング活動を探しだすことができます。こうしたマーケティング活動は優先すべきです。

    ホットリードでマーケティングROIホットリードのリストと流入経路からマーケティングROIが可能です。マーケティングオートメーション「Kairos3」にもホットリードのレポートを表示することが可能です。通常、マーケティングオートメーションではこの機能を持っています。

    7.操作性の良い顧客情報管理用のソフトウエアを選ぼう

    顧客情報管理のソフトウエアは、機能性だけでなく操作性も重要です。豊富な機能を持つ顧客情報管理のソフトウエアを導入しても、数年経てば社内で誰も使わずに放置されているケースもよく見かけます。

    顧客情報管理を機能面だけで選ぶとこのような結果になりかねません。

    誰でも比較的簡単に操作できないと、担当者が退職や異動で変わった場合など、引き継ぎが難しくなります。分厚いマニュアルの熟読が必須だったり、トレーニングの受講なしでは操作できないような顧客情報管理のソフトウエアはできるだけ避けるようにしましょう。

    8.さいごに

    顧客情報管理は企業のマーケティングや営業にとって欠かせない機能です。より多くの営業引合いを少ない社内リソースで見つけ出すためには、ここで紹介した6つのポイントをおさえると、徐々に効果が見えてきます。

    顧客情報管理でまだ実践してないポイントがあれば、今すぐとりかかってみてはいかがでしょうか?

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