営業なら知っておくべき5つの基本

2017年07月13日

営業の基本は時代と共に急速に変わっています。お客さまが変われば営業の基本を変えていかなくてはなりません。

営業は毎月の売り上げ目標を達成することも重要ですが、長期にわたって継続的に売り上げ目標を達成することも欠かせません。

今回は、短期の売り上げを稼ぎ出すテクニックというより、長期にわたって継続的に売り上げを作り出すための営業の基本について説明します。

営業の基本は変化に柔軟であること

営業の基本は市場やお客さまとともに変化しています。変化を認識することが営業の基本です。

以前、営業担当者は、お客さまの購買行動プロセスのずいぶんと初期の段階から、お客さまに接触していました。お客さまがまだ情報収集の段階でも、お客さま先に訪問して製品やサービスとは関連が小さいものも含めて、さまざまな情報提供をしてきました。それが営業の基本でした。

購買行動プロセスについて
法人のお客さまの購買行動プロセスについては、「5分で覚える購買行動プロセスの解説〜BtoB営業・マーケティング担当者なら必ず覚えるべき基本事項」にまとめました。合わせてごらんくださいませ。

営業の基本としてその当時は、お客さまの購買行動プロセスにうまく入り込み、代替製品や競合の情報をうまくコントロールして自社に有利な形で成約に持ち込むことが一般的でした。しかし今ではこのような古い営業の基本が機能しにくくなりました。

特に最近では、関連するさまざまな情報をインターネットからお客さまが入手できるようになりました。企業が積極的に情報を配信するだけでなく、利用者も自由に情報を発信できるようになりこの傾向はますます加速しています。

お客さまはインターネットで情報をしっかりと調べてから営業担当者に連絡するように、だんだんと変化してきました。場合によっては、お客さまがほぼ購入の意思決定をした後で、営業担当者に連絡をすることもあります。

このような変化の中でも、やはり営業の基本があります。一般的に優秀と言われる営業担当者は、これから紹介する5つの営業の基本をベースにして活動をしています。

1.商品を通じてお客さまとのつながりを育むことが営業の基本である

営業の基本は、商品そのものを売ることではなく、商品を通じてお客さまに体験していただく「満足感」を売ることです。つまり、商品を購入した結果、お客さまが抱えていた課題が解決できるイメージを持っていただくことで商品の販売につながります。

例えば、マーケティングオートメーション「Kairos3」のようなクラウドサービスは業務の効率化と有事の際の安心感を売っています。機能だけでなく、専門知識を持ったプロが設計運用する業務インフラとしての高い品質も提供しています。

保険会社であれば、有事の際に、専門知識を持った保険会社のスタッフが駆けつけて代わりに対応をしていただけるという安心感を売っています。保険は保険会社が取り扱う商品に当たりますが、その商品を購入した後のイメージをお客さまが抱くことで商品の購入につながります。これをお客さまに届けることが営業の基本です。

営業の基本は、目に見えた商品そのものを売らないことです。その代わりに、商品が持つブランドのストーリー、コンセプト、期待や感情などをお客さまに届けるようにします。商品を取り巻くイメージを営業活動の中でお客さまに伝えながら、お客さまと見えないつながりを創り出すことで、お客さまが大切にする感覚や購入によって体得したいアイデンティティと重ね合わせて購入後のイメージを抱いていただくようにしましょう。

そのため営業担当者は、お客さまが持つ価値をよく知り、それにあった自社の提供価値(バリュープロポジション)を伝えていきます。

バリュープロポジションとは
バリュープロポジションとは、あなたの会社の製品やサービスを通じて提供する価値(コミットメント)です。バリュープロポジションこそが、お客さまがあなたの会社の製品やサービスを買う理由になります。くわしくは「良いバリュープロポジションを作る5つのコツ」をごらんくださいませ。

2.営業活動の中でブランドを伝える機会を最大限にする

自社の差別化につながる商品価値を強調し続けることはよく知られた営業の基本です。この営業の基本を実施し続けることで、自社そして製品やサービスのブランドを強化することができます。できる営業担当者はこの営業の基本をよく理解しています。

そのためには、お客さまとのあらゆるタッチポイントでブランド強化のためによく気を配り、自社や製品のブランドのコアとなる価値や特性を訴求するチャンスを常に気にかける必要があります。

ブランドはお客さまの持つあなたの会社や製品・サービスのイメージです。自社が勝手にブランドを作り上げることはできません。ブランドの構築はお客様と接触機会が多い営業活動が重要になります。

営業として自社や製品のブランドに気を配っても、今すぐの営業活動への見返りはあまり期待できませんが、今後ますます営業活動がしやすくなることは間違いありません。良いブランドイメージをお客さまが持っていただければ、同僚や知り合いに広めていただける可能性もあります。

自社や製品・サービスが提供する価値に自信を持って、その価値をお客さまにしっかりと理解していただけるようにしましょう。

3.営業の基本はお客さまのために価値を創造すること

営業の基本は、単に商品を売り込むだけのためにお客さまと接触するのではなく、そのお客さまが成功できる最良の方法を模索し提案することです。短期の売り上げアップではなく、中長期でのお客さまとの関係を構築しながら継続的な売り上げを作り出すための方法と言えます。

一般的な営業トークでは、お客さまの問題や悩みを特定しようとしてお客さまの共感を買います。そしてすぐに購入につなげようとします。

しかし売れる営業の基本は、お客さまがまだ気づいていない成功のポイントを指摘することです。すぐに購入につながらないかもしれませんが、売れる営業はこの営業の基本に大きな価値があることを知っています。

売れる営業担当者は、他の営業にはないユニークな視点かつ斬新な価値をお客さまに「指導」することで、他の営業との差別化に成功しています。これも重要な営業の基本です。

4.お客さまを一方的に追いかけない

営業なら誰でもわかっている基本事項があります。どんな製品やサービスも万人向けではないことです。誰にでも売れる製品があったらそもそも営業は必要ありません。お客さまも営業担当者の知っている基本です。

営業の基本は単に売ることだけではありません。顧客生涯価値が高く、自社により多くの利益をもたらしてくれるお客さまを取り込む努力をすることも必要です。

顧客生涯価値について
顧客生涯価値とは、あるお客さまからの売上の総計です。単価・頻度・期間によって計算できます。くわしくは「LTV(顧客生涯価値)の意味と計算・算出方法の解説」を参考にしてください。

売れる営業の基本は、すべてのお客さまを全力で追いかけるのではなく、数少ないお客さまと非常に濃い関係を築くことです。言いかえれば、営業成約数を追いかけるのではなく、自社と根本的に相性の良いお客さまをうまく選び出すことで、長期的に良い関係をお客さまと築くだけでなく高い収益性を確保することです。

売れる営業は、この営業の基本を守ることで、時期にかかわらず毎期ある一定以上の成績を出し続けています。

5.営業の基本は会社の内側にもある

営業活動の目的は、お客さまと接触して最終的には契約を勝ち取ることです。営業は基本的に対外的な活動に注目が集まりますが、社内の活動も欠かせません。

ある意味営業の基本は、社内での貢献から始まるとも言えます。社内で「お客さまの声」としての役割を果たし、自社の製品開発やマーケティング戦略、顧客サポートへの大きなヒントをもたらします。その結果、製品やサービスの改良を通じて、競争力のあるものに生まれ変わっていくでしょう。

外向きの売上という数字を上げるだけが営業の基本ではありません。このように社内にも大きな貢献をすることで、お客さまに合った製品・マーケティング・サポートの提供が可能になり、どんどん製品が売れるようになります。

営業の基本の活用方法

売れる営業といえども、ここで紹介した営業の基本の全てを使っているわけではありません。こうした営業の基本のいくつかだけを使ったり統合的に活用したりしています。

売れる営業は、自社とお客さまの間に強いつながりを生み育てることが上手です。最近流行りの言葉を借りれば、いつでも売れている営業はまさに「エバンジェリスト」です。自社が提供するものは利用者にとって間違いなく価値があるという強い確信に基づいて日々の営業活動をしています。これこそまさに営業の基本と言えます。

エバンジェリストとは
エバンジェリストは「自社の製品や価値を自分が信じているのと同じように他の人たちにも信じていただけるように説く」ことが仕事です。

営業担当者の役割は、市場における自社や製品ブランドへの支持を集めて、当該分野のトップブランドに育て上げることでしょう。少し中長期的な視点ですが、会社として営業力をつけるためにはこれが必要であり、営業の基本です。

お客さまを中心に考えた営業の方法では、短気における売上を最大化することが目的となります。しかし長期にみて顧客生涯価値を最大化するためには、顧客との関わりを通して、より強固で価値のあるブランドを構築すること、そして自社と顧客の両方に対し、ビジネスの成功を長期的に維持することに尽きます。

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