B to B と B to Cの購買行動の違い

2012年12月20日

お客様に商品をどの会社からよりも、多く買って頂く。拡大をねらうビジネスであれば、これは鉄則になります。技術力だけでなく、営業・マーケティング力などの総力をあげて企業同士が競争しています。

特に営業、マーケティングのプロセスでは、お客さまがどのようにして商品を買うか把握する必要があります。その傾向に合わせて営業戦略やマーケティング施策を検討します。

もちろん、お客さまの購買プロセスは、取り扱う商材や、ビジネスモデル、お客さまの立場によってことなります。例えば、立場が消費者である場合(BtoC)、衝動買いする事も少なくありませんが、企業の立場(企業間取引:BtoB)では、衝動買いはあまりありません。

BtoCの購買行動

BtoC(企業ー消費者の取引き)には、数多くの商品やビジネスモデルがあります。石けんや歯ブラシのような価格が安く継続して利用するものから、衣類や食べ物など好みに依存するものも含めてさまざまです。その中でも広く世の中に良く知られている消費者購買行動モデルがあります。

消費者行動モデルで最も良く知られているものがAIDMAでしょう。このモデルは、一説によれば1920年代に提唱されているよという情報もあります。

AIDMAは、企業の広告や宣伝への消費者の反応を購買段階に照らし合わせて表現したモデルです。つまり、購買に至るまでの消費者の「広告」に対する心理の変化を示しています。

まず最初の段階(A:興味)では、広告に多少なりとも注意を払います。次に関心(I: Interest) を抱き、そして欲しく(D)なって、その製品を記憶し(M)、そして購買行動(A)にうつします。

今のインターネットや通信が発達した時代であれば、欲しくなった(D)ら、電話やネットで即購買ボタンをクリック(A)ということも少なくありません。しかし、店頭でしか購入できないもの、店頭で実物を確認したいものの購買には十分に現在でもあてはまるモデルです。

AIDMAに対して、インターネット時代の特徴を取り入れたモデルがAISASです。AIDMAとAISASは、3段階目から異なります。

AISASの最初のSは検索(Search)です。つまり関心を持ったらすぐにケータイやパソコンを通じてインターネットで調べるという意味でしょう。そしてすぐさま購買(A)です。

AISASの特徴的な部分は最後のSです。これは共有(Share)を意味しています。ブログやSNS、掲示板等に感想を書き込む行為がここにあたります。

現在では、口コミそのものがビジネスになり、それ専門のサイトも数多く存在します。また、マーケティングでもステルスマーケティング呼ばれる、共有(S)を使った手法もあるくらいです。

BtoBの購買行動

BtoBの購買プロセスは、BtoCとは多くの場合で異なります。BtoBは購買側も企業であり、複数の関係者もしくは関係部署により、合理的なプロセスによる購買活動が展開されます。

BtoBでは、まず最初に案件化がなされます。今ある問題点を解決するため、もしくは今後ビジネス上でおきうる将来の課題に対しての予防策として、など業界や企業の状況に応じた形で案件化されます。この段階では、マスを通じて情報提供されます。一企業での独自の展開よりも、競合企業やパートナー企業から形成される業界全体がある問題に対して警鐘を鳴らすことも少なくありません。

このようなマス的なアプローチを通じて、その潜在的な問題や課題を企業に認識してもらうと同時に、その問題に取り組む自社の認知度を高めていきます。

いったん企業が問題を認識すると、問題を解決するための案件として定義されます。十分に良く知られた課題ならば案件化は自社のみで行いますが、案件化そのものに専門的な知識や技術が必要とされる場合、専門家や販売者に情報提供を求めることもあります。

案件が定義されたのち、購買側の企業は購入先の候補業者を選定し、提案を依頼します。その後、各業者からの提案を評価し、社内で購買に対する承認プロセス(社内稟議)を経て最終的に購買に至るプロセスが一般的でしょう。

全体を通じての合理的なプロセスはBtoB特有と言えます。社内の技術専門家、購買、意思決定を含め複数人が全体のプロセスに関与します。

購買プロセスに合わせたマーケティング活動

マスに大量の宣伝広告をするだけがマーケティングではありません。購買行動の段階に合わせたマーケティングを展開し、他社よりも優位性を築く必要があります。

お客さまの購買プロセスを知り、それに適したマーケティングや営業活動を手がけられれば、かかる人的、金銭的コストを適切に保つ事が出来ます。ピンポイントのメッセージを展開し、自社の認知度を高めると同時に、お客さまの購買する意欲を高めます。

もちろん購買プロセスに合ったメッセージは、お客さまにとって役に立つ情報となります。販売側がマス広告と認識していても、受け手にとっては欲しかった情報です。必要な情報がそろえば、お客さまの購買プロセスが加速するため、販売側の企業にとっても十分なメリットがあります。

競合よりも秀でたマーケティング活動をするためにも、お客さまの購買プロセスとそのステージ(段階)を意識しなくてはなりません。

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