当社のミッションである「マーケティングをもっと身近にする」ための活動の一環として、税理士さまの勉強会で講師を、当社代表の佐宗(さそう)が務めました。
マーケティングオートメーションという言葉を初めて聞いた参加者が過半数を超える勉強会で、デジタルマーケティングとマーケティングオートメーションについてお話させていただきました。
マーケティングオートメーション勉強会の中で、聴講者の税理士のみなさまからご質問をいただいた部分を中心に本記事で解説したいと思っています。
マーケティングオートメーションの概要
マーケティングオートメーションの概要からスタートした本勉強会。今回は、マーケティングオートメーションの機能ではなく、マーケティングオートメーションでできることを中心に説明させていただきました。
マーケティングオートメーションとは、デジタル領域において、従来の販売促進や営業に関わる業務を効率化や、従来は実現できなかったデータ連携などにより販売促進や営業活動に関わる業務を実現するためのITシステム(クラウドサービス)です。くわしくは「マーケティングオートメーションとは?一番わかりやすい入門編」でまとめました。
マーケティングオートメーションの仕組み
マーケティングオートメーションは、WEB解析と顧客管理、メール配信を組み合わせて良いとこどりをしたクラウドサービスです。
これまでホームページの訪問分析(WEB解析)と顧客管理のそれぞれの不得手な部分を補完できるようになりました。マーケティングオートメーションなら、ある一定の条件下で、誰がいつ、みなさんのホームページのどのページを閲覧したかを記録できます。
マーケティングオートメーションを導入するメリット
マーケティングオートメーションのメール配信機能を、前述のホームページ閲覧記録と組み合わせると、「昨日ホームページを閲覧した見込み客」に対して、あらかじめ準備したメール本文を自動的に送信、といった一連の動きを実現できます。マーケティングオートメーションを、まるで営業人員の代わりとして活用します。
「マーケティングをもっと身近に」するために、創業から広告費用をおさえて来た当社。自社のマーケティングオートメーションをフル活用して、1〜2名の営業人員で600以上の顧客を獲得しました。当社もみなさまと同じく「圧倒的に不足する営業人員」を、マーケティングオートメーションで補ってきました。
マーケティングオートメーションで営業効率がよくなるわけ
マーケティングオートメーションの特徴は、「個」の行動に着目できる点です。
従来のマーケティングでは、特徴的な購買行動をすると思われる属性をまとめてセグメンテーションします。例えば「製造業の役員」というセグメンテーションは、購入にあたってこういった行動を取るだろう、という、同質の集団です。しかし、この集団は、マーケターの経験や勘からくる想像上の集団であり、同じ購買行動をするとは限りません。
マーケティングオートメーションのアプローチは、従来のマーケティングと正反対です。「個」の行動をまとめて集団化し、セグメンテーションとします。このセグメンテーションに対して、最適なアクションを実行します。これは一般的に、「One to Oneマーケティング」と呼ばれます。
従来は、営業活動で個別にお客さまと接触して啓蒙から販売活動までを手がけてきました。マーケティングオートメーションが、この活動の一部を担うことで、営業担当者の負担を軽減します。営業担当者は、ほぼ確実に売れるお客さまを中心に、営業活動に注力できるようになります。
マーケティングオートメーションを使って、営業人員が売れそうな案件に活動を集中するため、少ない営業人員でも売上アップが期待できます。
マーケティングオートメションでやっておきたいこと
マーケティングオートメーションを導入した際に、やっておきたいことをまとめました。当社のマーケティングオートメーション導入成功事例からみても、ここで紹介するマーケティングオートメーションの作業はぜひお試しください。
顧客データベースをつくること
顧客データベースをデジタル化することは、いまや当然になっています。あなたの会社の社員が過去に接触した見込み客の名刺は、会社の資産です。
継続して事業の成長をするなら、新規案件の獲得は欠かせません。新規案件の獲得といっても、これまで接触のないまったくの新規の見込み客と、過去に1度でも接触があり名刺交換した見込み客とで比較すれば、過去に名刺交換した見込み客に接触するほうが、労力そして費用面でコストが圧倒的に安いはずです。
過去に接触し社内に蓄積するお客さまの名刺情報を、マーケティングオートメーションをうまく活用することで結果が出やすくなります。
最近では、名刺管理アプリを使う企業が増えたためか、以前よりも安いコストで簡単に名刺のデジタル化できるようになりました。顧客情報の整備の一環で、デジタル化した名刺情報を、マーケティングオートメーションにクリック1つで取り込んでみましょう。
例えば、当社が提供するマーケティングオートメション「Kairos3」なら、いくつかの名刺管理アプリと連携が可能です。名刺管理アプリで取り込んだ名刺情報は、Kairos3にクリックだけで取り込むことができます。くわしくは、「名刺管理アプリ連携|Kairos3の機能」をごらんくださいませ。
売り込まないメルマガを発信する
マーケティングオートメーションを導入したら、自社に蓄積する名刺情報を取り込むことから始めます。取り込んだ名刺は過去の失注案件などで、「今すぐ顧客」ではありません。
マーケティングオートメーションを使ってメルマガを届けるにしても、売りに急ぐメルマガを届けても、ほぼすべての見込み客が反応してくれません。なぜなら「今すぐ顧客」ではないからです。
メルマガの目的は、見込み客とのコミュニケーションをとることであるなら、メルマガでは売り急いではいけません。むしろメルマガで売込むよりも、メルマガでは見込み客の役に立つセミナーや資料のご案内程度に留めておきましょう。
どうせ売込むなら、メルマガで送客したセミナーかセミナー実施後の個別相談会にしましょう。売り急ぐと見込み客が逃げてしまいます。
マーケティングオートメーションで使える、士業さま向けのカスタマージャーニーマップは以下の図のようになるでしょう。メルマガでコミュニケーションをしながら、セミナーに誘導して成約につなげていく流れが一般的です。
マーケティングオートメーションで顧客カルテをつくって有望顧客をさがす
マーケティングオートメーションを導入したら、マーケティングオートメーションの特徴を活かして、あなたの顧客カルテを作ってみましょう。
マーケティングオートメーションの顧客カルテとは、医師が利用するカルテのようなものです。お客さまの連絡先や会社情報などの属性情報に加えて、マーケティングオートメーションで取得・管理できるお客さまの行動をあわせて持つ顧客情報です。
顧客情報をみるだけで、そのお客さまのニーズや、購入するだろうタイミングが推測できるようになります。マーケティングオートメーションの顧客情報は、営業人員にとって非常に便利なツールです。
営業担当者は、顧客カルテの中から、今すぐ営業活動できる有望な顧客カルテを探します。有望な顧客カルテは「特定行動(行動の質)」か「行動量」で抽出できます。どちらのやり方であっても、マーケティングオートメーションの機能で、有望な顧客カルテを探すことができます。
行動量で有望顧客カルテを探す場合には、マーケティングオートメーションのスコアリング機能を使います。
マーケティングオートメーションのスコアリングとは、ある見込み客の営業接触すべき優先度を示す数値です。スコアが高いリードと接触すると、営業活動の効率が良くなる傾向にあります。くわしくは「スコアリングとは?MAツールのスコアリングの基本を学ぶ」で解説しております。合わせてごらんくださいませ。
さいごに
今回のセミナー(勉強会)は、いつもの当社が開催するセミナーとは全くことなる内容でした。できるだけ専門用語を使わずに、マーケティングオートメーションの理解を深めていただくことを目的としました。思った以上に質問も多く、参加者のみなさまの真剣さが伝わってきました。
今後も、当社のミッションである「マーケティングをもっと身近に」するための活動を続けていきたいと思っています。