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絶妙な営業トークでおさえておきたい7つのポイント〜トップセールスが誰でもしている商談の秘訣

営業トークの良し悪しで、商談のお客さまの興味がひけるかどうかきまります。営業トークの良し悪しは営業担当者の技量で決まります。

トップセールスマンと普通の営業担当者では、営業トークの内容や、営業トークを作るまでのプロセスが大きく異なります。しかし、トップセールスマンが展開する絶妙な営業トークを作るまでの努力やプロセスを覚えておけば、あなたも良質な営業トークができます。

絶妙な営業トークするためにおさえておきたい7つのポイントを参考にして、これまで以上の営業トークを作ってみてください。

1.営業トークを作る前に、顧客の業界&会社を徹底的にリサーチする

営業トークは、お客さまにあなたの製品の情報を一方的に提供することとは異なります。まずは営業トークの作り方の基本をおさらいしましょう。

営業トークの基本

営業トークでは、お客さまにあなたの製品を売るために、商談やお客さまの会話の中で必要な話し方です。

トップセールスマンの営業トークは、個々のお客さまのニーズに合わせ、毎回営業トークをカスタマイズしているそうです。

質の高い営業トークは、当然、多くの営業売上につながります。しかし質の高い営業トークは誰にでもできるわけではありません。

質の高い営業トークをするためには、お客さまと接触する前にそのお客さまを十分に知る必要があります。お客さまについて深く理解した上での営業トークは、お客さまのニーズを的確に捉え、当然売れる機会を増やします。

営業トークを組み立てる

付き合いの長いお客さまであれば、過去の付き合いで知り得た情報をベースにして質の高い営業トークができるかもしれません。しかし、初回訪問では、営業トークを作り出すために十分な情報が無いため、そのお客さまについてリサーチする必要があります。

新規開拓や初回面会のお客さまの場合、お客さまだけでなく業界も初めてであれば、業界全体の動向についてリサーチしておきます。

営業トークを組み立てるだけでなく、お客さまとの面会では、お客さまに正しい質問をすることも欠かせません。あなたがより多くのお客さまのことを知りたければ、質問も必要です。

正しい質問をするためにも、営業トークをつくるのと同様に、リサーチは欠かせません。面会の最初で、あなたが正しい質問ができていれば、お客さまはあなたをより信頼します。築いた信頼の上での営業トークが効果的であるのは言うまでもありません。

お客さまごとに営業トークがカスタマイズできるレベルまでリサーチする

営業トークのためのリサーチをすればするほど、同じお客さまは2つと無いとわかるでしょう。お客さまの状況やニーズに合わせて営業トークをするなら、同じ営業トークも存在しないはずです。

営業トークがお客さまのニーズをつかめば、あなたのお客さまからの信頼が得られます。その結果、以降の商談をスムーズが進みます。

そのお客さまだけの営業トークが信頼を生むわけです。

多くのリサーチ、シンプルな営業トーク

営業トークをつくるためにリサーチをすればするほど、営業トークの中にいろいろな情報を組み込みたくなります。しかし、長い営業トークは逆効果です。

リサーチを十分にしたからこそ自信を持って、営業トークのポイントを絞込み、シンプルに表現します。

お客さまの業界に対して、お客さまに対して、それぞれバリュープロポジションを含め、極力シンプルな営業トークをすべしです。

バリュープロポジションとは
バリュープロポジションとは、あなたの会社の製品やサービスを通じて提供する価値の確約(コミットメント)です。「良いバリュープロポジションを作る5つのコツ」でバリュープロジポジションに関して詳しく説明しています。

2.お客さまの課題の解決策を営業トークで

トップセールスマンの営業トークは、営業トークを受けたお客さまがまるで魔法にかかったかのように製品のビジョンや機能に興味関心を示します。

このようなトップ営業マンの営業トークにはいくつかのポイントがあるようです。

営業トークの中で、お客さまが最も敏感に反応するテーマは、お客さまが抱えている課題に関することです。お客さまの課題を解決する製品やソリューションは特に強い関心をひきます。

営業トークでは、お客さまが抱える課題を認知して、それを解決するソリューション(解決策)を提供すべきです。

あなたの営業トークでは、あなたの製品のある特徴を1つだけ選びます。選ぶ特徴は、多くても3つ未満にしましょう。もちろんこの特徴は、そのお客さまにとって最も価値があり、受けるメリットの大きいものであるべきです。

3.営業トークしながらお客さまの話に耳を傾ける

あなたは1時間のお客さまとの商談時間で、素晴らしいパワーポイントの資料を使って、時間を使って完璧なプレゼンテーションしました。事前準備もばっちりしていて、1週間以上かけてお客さまのビジネスについてインターネットで徹底的に調査しました。

でもこれだけでは、このお客さまはあなたの製品を買わないでしょう。なぜなら、あなたはお客さまの事を十分に理解していないからです。

商談ではできるだけお客さまが話す時間をとる

営業トークは事前準備のリサーチだけで、お客さまのニーズをとらえた完璧な営業トークはできないことがほとんどです。営業トークをする中で、お客さまの反応や、お客さまが発する情報を元に瞬時に営業トークを組み立てなおすことによって、営業トークの質を高めていきます。

そのため、お客さまとの面談でできるだけお客さまから情報を発信してもらうよう、お客さまにできるだけ長い時間話してもらうように心がけます。

お客さまが商談の中で発信する情報は、お客さまのニーズをよく理解したり、商談をクロージングしたりするために非常に重要な役割があります。

お客さまの話を元に営業トークを瞬時に組み立てなおす

営業トークをしながらもあなたは、お客さまの話に耳を傾け続けます。

お客さまの話に対して、思慮深く、あなたのビジネスの知識や知見を活かした深みのある営業トークが展開できれば売上アップにつながることは間違いありません。

知識や知見を活かした営業トークでも、専門用語の多さが知見や知識の高さでないことに注意しましょう。

お客さまの話をよく聞いて情報を引き出し、あなたが適切な質問ができていれば、あなたの営業トークはそのお客さまに向けたカスタマイズ進行中といえるでしょう。

営業トークしながらも、お客さまの話をうまく引き出さなくては、質の高い営業トークはできません。この点に注意しましょう。営業トークはビジネス・プレゼンテーションと異なります。

4.購買の意思決定上の重要人物に営業トークをする

どんなに顧客の事を調べて素晴らしい営業トークを準備しても、あなたの営業トークが購買の意思決定上の重要人物に届かなければ、なかなか契約につながりません。

あなたが営業トークをする相手が、購買の意思決定にどのように関与するか可能な限り事前に調べておきましょう。あなたが営業トークをする相手は、購買の意思決定上の需要人物か、もしくはプロジェクトの事をよく理解していて購買の意思決定に意見できる人でなくてはなりません。

営業トークをする相手

  • 購買の意思決定上の重要人物
  • 購買に関わるプロジェクトをよく理解しており購買決定者に意見できる人
  • 営業トークの前の事前リサーチで、誰が購買に関する意思決定の重要人物かわからない場合は、お客さまに直接聞いてしまってもよいでしょう。あなたも時間を無駄にしたくなければ、お客さまも時間を無駄にしたくないはずです。

    5.抵抗に対するカウンター用営業トークを用意しておく

    営業トークは必ず成功するとは限りません。時にはお客さまの理由によって購買に至らないこともあるでしょう。そんな時専用の営業トークを準備しておけば、お客さまが断る可能性が低くなるかもしれません。

    営業トークに含むべきポイント

    あなたの営業トークには、最も重要な要素が含んでいますか?営業トークを作成する際に必ずチェックしてください。

    営業トークを作るためのチェックリスト

  • あなたのリサーチ結果が営業トークに含んでいるか?
  • お客さまの課題にテーマが絞れているか?
  • お客さまが商談中にあげる買わない理由は何か?
  • 事前のリサーチとお客さまの課題の洗い出しまでは、営業トークの事前準備でしっかりできますが、お客さまがあなたの製品を買わない理由を推測することを忘れがちです。

    お客さまがあなたの製品を買わない理由を考える

    しっかりした営業トークの準備をしたにも関わらず、失注した経験は営業担当者なら誰にでもあるでしょう。失注理由を注意深く調べてみると、大きく以下の4つのカテゴリーに分類できます。

    お客さまがあなたから買わない主な理由

  • ニーズがない
  • 予算がない
  • 購買権限がない
  • 時間がない
  • カウンターの営業トークを準備しておく

    このようにお客さまが買わない理由をまとめてみると、あなたも営業担当者なら「あの時の案件はこれで失注したなぁ」などと思い出すでしょう。

    このそれぞれのお客さまの買わない理由に対して、営業トークを準備しておきましょう。

    例えば、予算が無いと言うお客さまには、あなたの製品を導入によって、お客さまのビジネスの経費をどれだけ削減できるかと述べることも、ひとつの営業トークでしょう。これによってお客さまは新たな予算が捻出できるかもしれません。

    お客さまが現在、あなたが売ろうとしている製品の類似品を使っているなら、その製品に対するあなたの製品の優位性を説明しましょう。

    6.次のアクションをうながす

    お客さまにできるだけ話をする機会を与えて、その話に耳を傾け、営業トークをしたら、次はお客さまに購買に向けてのアクションを設定してもらいます。ビジネスのコミュニケーションでも相手に促したい行動をしてもらうことが目的です。

    ビジネスコミュニケーションの目的
    ビジネスにおけるコミュニケーションは、相手にとってもらいたい行動を促すことです。ビジネスコミュニケーションについて「コミュニケーション能力を高めるたったひとつのコツ(ビジネス編)」で説明しています。是非参考にしてください。

    営業トークをしたら商談は終わりではありません。商談の中で、お客さまにとっても納得がいく合理的な次のアクションを設定するよう心がけます。

    営業トーク後のクロージングでは、お客さまがBtoBの購買行動プロセスで次のステップに進めるようにいろいろと提案しましょう。

    お客さまが購買行動プロセスで、次にうまく進めるよう促すことが営業担当者の役割であり営業の技術です。このタスクは商談の中で欠かせません。

    BtoBの購買行動プロセスについて
    BtoBビジネスでは、購買に至るまでのお客さまの行動がモデル化できます。詳細は「BtoBの購買行動プロセスの詳しい解説」で説明しています。

    7.あなたの営業トークに実感を持たせる

    営業トークをして、お客さまが次にとる行動を促したら、最後に過去の事例やリファレンス、クレデンシャルであなたの営業トークをサポートしましょう。

    製品の納入までの注意点、かかる日数、お客さまの予算の捻出方法まで、あなたの営業トークの中で触れた提案や提言で、他のお客さまがどのように振る舞ったかを共有してはいかがでしょうか?

    あなたの営業トークがお客さまにとって実現可能であることをよく理解してもらえるのではないでしょうか?

    まとめ

    営業トークは、その場でお客さまから得る情報も重要ですが、事前の準備はもっと重要です。そして、数多くのリサーチやお客さまとの接触から得られる知見や知識、自分自身の経験を踏まえて、数多くの営業トークの引き出しを準備しましょう。

    場面に応じて、最適な営業トークを引き出しから出せるようになると、あなたもトップセールスの仲間入りかもしれません。