新規事業立ち上げに成功した企業が実践している鉄則

2013年11月06日

新規事業の立ち上げには、必ず巨大な敵に立ち向かわなくてはなりません。

どの市場でもセグメンテーションが非常に細分化されており、長期において競合が存在しないセグメントは存在しないと言っても過言ではありません。むしろ十分な利益を確保するだけのシェアを獲得するほうが難しいでしょう。

また、高収益が期待できる市場ほど、非常に大きなライバル企業が存在します。高収益な市場に君臨するライバル企業には、十分な資金があります。

このような状況でも、新規事業の立ち上げに成功している企業があります。これらの企業は、ある一定の法則にしたがって新規事業の立ち上げに成功しています。

新規事業立ち上げが難しい理由

新規事業の立ち上げは、そんなに簡単ではありません。立ち上げたビジネスが収益をきっちり確保できるためには、既存のプレイヤーが存在する市場で、自社のシェアを確保する必要があります。しかし、十分な収益を確保できるまでには、様々な困難があります。

新規事業の立ち上げは、高い収益性が見込まれる市場ほど難しくなります。

高い収益性が見込まれる市場には、特殊事情があります。例えば、ライセンス制などの参入障壁が極めて大きかったり、既存企業が非常に有利な競争条件があったり、部品提供者や顧客に対して非常に強い交渉力を持っていたりします。

以前の携帯電話事業者は非常に高い収益性を確保しており、まさにこの3つの条件を満たしていました。

新規事業を立ち上げても既存企業と真っ向勝負は避ける

高い収益性が見込める市場での新規事業立ち上げでは、既存のプレイヤーとの正面からの勝負は避けるべきです。既存プレイヤーには、新参者をひねり出すための多くの手段や、高い収益性がもたらす潤沢な資金を持っています。

そのため市場参入時は、既存プレイヤーと似通ったビジネスモデル、バリューチェーン、ターゲット顧客層での勝負は避けるべきです。

まずは既存プレイヤーの誰もが見向きもしないような分野でシェアを確保し競争優位性を確保したら徐々に、流通チャネルなどを変化させながら、既存プレイヤーの顧客層へ進出します。

新規事業を立ち上げて、高い収益性のある市場参入の際に既存プレイヤーと真っ向勝負すれば、既存企業が莫大な予算を使ってあなたの会社を締め出すためのマーケティングキャンペーンなどを実施することは容易に考えられます。高い収益性のある市場プレイヤーには潤沢な資金があります。

新規事業立ち上げの3つの基本戦略

それでは、高い収益が見込める市場への新規事業立ち上げの具体的なアプローチについて考えていきましょう。

新規事業立ち上げの戦略を導き出すには、3Cのフレームワークの活用が便利です。特に高い収益性が見込まれる市場への参入では、その成功確率を高めるために慎重に検討する必要があります。

自社のケイパビリティや既存資産の活用

3CのCorporate(自社)では、自社のケイパビリティや既存資産の活用が挙げられます。既存事業があれば、そこで保有している資産を新規事業に有効活用します。

既存事業における休眠資産や余剰資産を有効に活用することが、新規事業立ち上げのきっかけになったりします。自社が持つ技術力を活用して、高い収益性のある別の分野へと進出するアプローチもよく見かけます。

コスト構造や提供方法を変える

Competitor(競合)では、差別化が重要です。既存プレイヤーとは異なるコストを抑えるバリューチェーンの再構築をします。実店舗を持たないネット販売を得意とするアマゾンなどは、この典型です。

インターネットやスマホの活用するビジネスモデルに期待や注目があつまるのは、既存プレイヤーに比べて圧倒的な低コストでのビジネスモデルを開発できる大きな可能性を秘めているからです。

顧客層を絞り込む

Customer(市場)では、メイン層の顧客へのアプローチは避けましょう。まずは非常にニッチな顧客に訴求します。

ニッチ市場は、「価格帯」「提供量」「使用頻度」「営業時間」「提供地域」「対象性別」「対象年齢」などの価値軸を変更することによって探し出せます。

例えば、男性向け化粧品、深夜営業の店舗、などがニッチ市場にあたります。

高い収益性を維持するための新規事業立ち上げのために

新規事業を立ち上げるだけならそんなに難しくありません。しかし新規事業を高い収益性が期待できる市場で立ち上げるためには工夫が必要です。

先ほど上げた3つの基本戦略を組み合わせて、新規事業を立ち上げる必要があります。

高い収益性のある市場への新規事業立ち上げで最もよく使われているのは、コスト構造や提供方法を変えながら、顧客層を絞り込むアプローチです。

インターネット電話は、当初、その品質の不安定さから大手企業の採用には至りませんでした。個人や一部の業種での利用にとどまっていました。しかしソフトウエアの改良や、インターネットの広帯域化にしたがって、サービス品質が改善し、今では多くの企業が採用しているどころか、電話だけでなく多地点でのビデオ会議にも利用されるようになりました。

Facebookも当初は米国の学生に絞った、インターネット上での利用者同士のコミュニティの形成からスタートしました。今では、利用者は全世界で幅広く利用されており、広告収入からも収益を得ています。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

成功する新規事業の立ち上げには、ある法則があります。より大きな市場を大きなマーケティング予算を投じて華やかに参入する方法を夢見がちですが、非常に大きなリスクが伴います。

まずは既存のプレイヤーのレーダーに止まらないニッチな分野で成功してから徐々に、メイン市場でのシェアの獲得したほうがリスクが小さくなります。

収益性を確保できる新規事業立ち上げのための企画やアイデア出しの参考になれば幸いです。

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