デジタルマーケティングやWebマーケティングをすでに着手しているからこそ、マーケティングオートメーションを活用して、もっと効果を得たい。これは、マーケティング担当者のごく自然な思いです。
デジタルマーケティングを取り入れる企業が増えて、お客さまのデジタル領域での行動がだんだんと蓄積されるようになりました。お客さまの行動の裏には、お客さまのニーズがある。だからこそ、マーケティングオートメーションがみなさまのお役に立てるのです。
行動でセグメンテーションする時代になった〜デジタルマーケティング時代の特徴
デジタルマーケティングが徐々に浸透してくるにつれて、企業のマーケティングにも変化が見られるようになりました。
セグメンテーションからお客さまへのアプローチにいたるまで、企業のマーケティングアプローチが変わってきました。
デジタルマーケティングとは?
デジタルマーケティングとは、デジタル領域のマーケティング戦略実行の全般をさします。データから市場分析(セグメンテーションなど)から、デジタルデータを活用したプロモーションなど、幅広い領域の活動がデジタルマーケティングに該当します。
参考までに、Webマーケティングと比べると、デジタルマーケティングがより理解できるでしょう。
デジタルマーケティングでは、ビッグデータに代表されるようなデータ分析の領域から、Webマーケティング領域やO2O、デジタルでのOne to Oneマーケティングまでが含まれます。
デジタルマーケティングは、データが起点となり、オンラインとオフラインの顧客行動をできるだけ統合し、購買までの行動とその心理を明らかにしながら実行することが特徴です。
デジタル時代はセグメンテーションのやり方が従来とは真逆
デジタルマーケティングが進むにつれて、セグメンテーションのアプローチにも変化が見えてきました。デジタルマーケティングでは、各種の行動ログが手に入るようになったためです。
これまでマーケティングといえば、スキルある担当者が市場全体からニーズを分類・類推することで、うまいセグメンテーションをしていました。担当者の属人的スキルに依存していたのです。
デジタル時代には、個の行動データがあります。このデータに基づいてセグメンテーションができるようになりました。個を集めることでセグメンテーションできるようになりました。
デジタル時代になって、「担当者の勘」から「データに基づく事実の集合体」へと、セグメンテーションのアプローチは、まさに正反対になりました。
セグメンテーションの代表格といえば「M2」などでした。デジタル時代では「当社の製品ABC関連のページに、今週2回以上訪問した人」などと、具体的な行動をセグメンテーションできます。
デジタルの世界では100万人の対象がいてもOne to Oneが可能
「当社の製品ABC関連のページに、今週2回以上訪問した人」に対して、週末のイベントのご案内をダイレクトメールで送ろう。これは従来からある方法です。ある該当行動をとる人に、個別に適切な案内をするです。
One to Oneマーケティングについてもっと知りたいみなさま向けに「これで解決!One to Oneマーケティングの基本」で、くわしく紹介しております。ご参考になれば幸いです。
宛名を書いて、切手を貼って、投函する。もし100万件の該当者がいたら、ダイレクトメールを送るための労力とコストは膨大です。
ダイレクトメールの代わりにメールを活用する。メールのコストはダイレクトメールと比べると安く、宛名を書く手間も緩和できます。
「当社の製品ABC関連のページに、今週2回以上訪問した人」に対して、週末のイベントのご案内をメールで自動的に送ろう。こんな発想出てきますよね。これが可能なら、100件だろうが、100万件だろうが実現できます。
デジタル時代では、多数の対象者に対してOne to Oneマーケティングができるようになりました。 ただし、この前提には、ツールを使って効率化する必要があります。
マーケティングオートメーション(MAツール)が実現するデジタルマーケティング
デジタルマーケティングが企業のマーケティング活動へと広まるにつれて、新しいツールが登場して、ますますデジタルマーケティングがお手軽にできるようになりました。
デジタルマーケティングのための新しいツールの代表格であるマーケティングオートメーションは、今後も急速な普及が見込まれています。
マーケティングオートメーションの特徴は、メールと顧客管理とWeb解析が一緒になったこと
マーケティングオートメーション(MAツール)は、国内でも多くの企業が製品を提供しています。
マーケティングオートメーションのほとんどはクラウド型のサービスです。従来のインストール型のソフトウエアに比べると、「導入時の初期投資が小さく、使っただけの料金を支払えば良い」というクラウドサービスの特徴そのものが大きなメリットです。
マーケティングオートメーションの概要は、「マーケティングオートメーションとは?一番わかりやすい入門編」で、登場の背景から概要、成功事例までご紹介させていただいております。合わせてごらんいただけますと幸いです。
マーケティングオートメーションの機能は、各社さまざまですが、マーケティングオートメーションの機能を模式図化すると、下図のように集約できます。
マーケティングオートメーションの基本機能(コアエンジン)は、やはり、Web解析と顧客管理とメール配信です。これらが、基盤となるデータベースのデータを連携させることで、デジタルマーケティングやOne to Oneマーケティングに最適な運用を実現できるのです。
マーケティングオートメーションには「受信者」と「差出人(営業担当者)」が差し込める〜One to Oneマーケティングへの適応
マーケティングオートメーションが、デジタルマーケティングやOne to Oneマーケティングの運用に向いている理由は、その差し込み機能にあります。
One to Oneマーケティングでは、そのお客さまの状況に応じて、ほぼ個別に対応をします。メールでお客さまに連絡する場合、文頭にお客さま名、文中と文末と差出人には営業担当者氏名を使うと、当然のことながら、お客さまからの反応が良くなります。
マーケティングオートメーション登場前のツールでは、メールの受信者の名前や会社名を差し込むことができました。
マーケティングオートメーションでは、そのお客さまを担当する営業担当者を自動的に差し込むだけでなく、文中の営業担当者名、そして文末の署名を差し込む機能があります。
これが、マーケティングオートメーションがデジタルマーケティング時代のOne to Oneマーケティングに向いている1つの理由です。
行動でセグメンテーションできるマーケティングオートメーション
マーケティングオートメーションが注目を集めるもう一つの理由があります。それは、マーケティングオートメーションが、あなたのホームページでのお客さまの行動が視覚化できる点です。
マーケティングオートメーションでは、Web解析と顧客管理機能が1つのデータベースで動作するため、これまで個々のツールでは不可能だった、「どのお客さまが、いつ、どのWebページを訪問したか」がわかるようになりました。
お客さまの行動を記録できることによって、行動に応じたセグメンテーションが可能になります。例えば「今週、製品ABC関連のページに、今週2回以上訪問した人」に対して、イベント案内のお知らせをメールで、営業担当者名を使って届けることが、マーケティングオートメーションで可能になりました。
デジタルマーケティングの本質である行動によるセグメンテーションと、One to Oneマーケティングで必要な個別の対応が可能になりました。しかも、マーケティングオートメーションというツールを活用するため、業務効率の面でもメリットがあります。
マーケティングオートメーション+行動セグメンテーションした成功事例
マーケティングオートメーションを利用した行動によるセグメンテーションを活用して、業務効率や売上アップなどの成功事例をご紹介します。
自社のホームページのアクセス状況に合わせて自動営業する
マーケティングオートメーションの成功事例でよく見かける成功事例です。
マーケティングオートメーションを導入して、「新しいことを始めたいときにリソースが足りない!」。こんなお悩みを解決するお客さまが増えています。
マーケティングオートメーションを活用して、例えば「今週、製品ABC関連のページに、今週2回以上訪問した人」を自動抽出します。
自動抽出によって、つまり行動によってセグメンテーションされた見込み客に対して、あらかじめ準備したメールを自動的に送付します。
マーケティングオートメーションの行動によるセグメンテーション+メール配信+営業担当者差し込みによって、ある一定の確率でメールに返信があることが知られています。過去に失注した営業案件のご担当者でも、4割以上ご返信がいただける場合もあるようです。
問い合わせフォームへの活用
ホームページからの問い合わせは、営業活動の入り口として、重要なフェーズです。お客さまの属性をフォームからいただく一方で、マーケティングオートメーションで、問い合わせ前にアクセスしたWebページ(行動)を記録します。
マーケティングオートメーションを使って問い合わせフォームを作ると、下図のように、そのお客さまの行動が記録できるようになっています。お客さまの行動には、お客さまのニーズに関する情報がたくさん含まれています。
お客さまの行動を確認した上で、お客さまにご連絡を差し上げます。初回の営業接触で、お客さま印象良く、お客さまのニーズにしっかりと応えることが営業活動では本当に重要だからです。
マーケティングオートメーションに、あらかじめ自分専用のメール文章のテンプレートを作っておくことで、業務の効率を改善できるようになります。問い合わせ前のお客さまの行動に応じて、返信メールの内容を使い分けます。
コンサルティングやサービスなど、不動産関連の内見申し込みなど、成約までに「お客さまへのご提案」が必要な業種では、特に非常に大きな成果が出る傾向にあります。
マーケティングオートメーションの事例集にまとめましたので、合わせてごらんくださいませ。
さいごに
デジタルマーケティング時代のマーケティングオートメーションの導入のメリットや、活用方法についてご紹介させていただきました。
営業担当者の業務負荷を増やさずに、デジタルマーケティングには欠かせない、One to Oneマーケティングをお手軽に実施する。こんな場面でマーケティングオートメーションを活用するためのヒントになれば幸いです。