これで解決!One to Oneマーケティングの基本

2017年09月03日

One to Oneマーケティングとは、顧客一人ひとりの行動履歴や属性などに合わせて、個別にマーケティング活動を実施する手法です。

One to Oneマーケティングが最近注目を集めている背景に、テクノロジーの発展によって比較的手軽に誰でも実践できる仕組みが整ってきたことがあります。One to Oneマーケティングは以前に比べてずいぶんと身近なマーケティング手法になってきました。

みなさまの業務のお役に立てるよう、One to Oneマーケティングの概要の説明から、One to Oneマーケティングの具体的な手法までをまとめさせていただきました。ご参考になれば幸いです。

One to Oneマーケティングとはファンを増やすマーケティング手法のこと

「One to Oneマーケティング」は、マーケティングコンサルタントのドン・ペパーズとマーサ・ロジャーズの共著 『The One to One Future: Building Relationships One Customer at a Time. Doubleday Business.』(邦題:「ONE to ONEマーケティング―顧客リレーションシップ戦略」)の中で提唱された考え方です。

One to Oneマーケティングは、多数をターゲットとして一律に同様のマーケティング活動をするマスマーケティングに対して登場した、顧客一人ひとりの趣向や属性に合わせて展開するマーケティング手法です。One to Oneマーケティングのためには、個々の顧客の嗜好や行動などの情報が欠かせません。

One to OneマーケティングはCRM(顧客関係管理)とも近い考え方です。One to Oneマーケティングも、CRMと同じように、いかに顧客との継続的な関係を築いてファンを増やしていくかが大切です。

CRM(顧客関係管理)について
顧客管理についての基本的な内容を「顧客管理とは?〜顧客管理の基本を学ぼう」にまとめております。よろしければご参考いただければと思います。

One to Oneマーケティングが広く普及してきた背景には、ある技術が手軽に利用できるようになったことがあります。

One to Oneマーケティングの手法を進化させたCookie

One to Oneマーケティングの手法は、テクノロジーの発展によって進化しました。One to Oneマーケティングにおいて必要不可欠となっているCookieですが、「背番号」のようなものとだけ理解してください。

あるWebサイトに訪問すると、そのWebサイトのサーバーから「背番号」が発行され、パソコンなどの端末にしばらく保存されます。

再び同じWebサイトに訪問する時に「背番号」を見せることで、サーバーが「あ、この前○○のページを見ていた人ですね!」というように、「背番号」ごとに異なる内容を表示したり、前回の続きから表示したりするのです。

Cookieの仕組みの概要を図でまとめると下図のようになります。

Cookieの登場により、今までよりも個人の趣向やニーズに合わせた情報発信ができるようになった、つまりOne to Oneマーケティングが今まで以上に手軽にできるようになりました。

Cookieの登場以前は、アンケートフォームによって趣向や属性などの個人情報を取得し、顧客のニーズを把握することくらいしかできませんでした。Cookieの登場によって、従来の方法と組み合わせることによって「どこの誰が、いつ、どんなページを閲覧していたか」などのWeb上の行動履歴をトラッキングすることができるようになりました。

Web上でのOne to Oneマーケティングの観点から見ると、より顧客のニーズに合わせた情報を提供できるようになったという意味で、Cookieの登場は非常に大きな意味を持ちます。

One to Oneマーケティングのメリットと効果

One to Oneマーケティングは、Cookieを含むITの発展とともに成長してきました。One to Oneマーケティングの登場とともに、本当の意味で顧客と個別のコミュニケーションを取ることができるようになってきました。

同時に、One to Oneマーケティングを実践する企業も増えてきました。One to Oneマーケティングは企業にとっても、顧客にとってもメリットがあるマーケティング手法であるからです。

One to Oneマーケティングによるメリット

  • (企業におけるメリット)
  • 低コストで効率よく売上げに繋げられる
  • 告知や広告が顧客に嫌がられにくい
  • (顧客におけるメリット)
  • 自分が欲しい情報が勝手に企業から送られてくる
  • 不要な広告や情報が送られてこなくなる
  • One to Oneマーケティングは従来のマスマーケティングに比べて、特定顧客への接触を試みるため、広告を展開した場合には、比較的費用をおさえることができます。同時に、関連がありそうな見込み客のみに広告を表示できるため、不快感や不要感を低減できます。

    One to Oneマーケティングの代表的な手法

    最後に、One to Oneマーケティングを実現するための代表的な手法を4つまとめさせていただきます。電話や訪問営業も広義でのOne to Oneマーケティングですが、ここではデジタルマーケティングの領域に絞ってご説明させていただきます。

    マーケターのみなさまは、この4つの手法を覚えておくことをお勧めします。

    マーケティングオートメーション

    マーケティングオートメーションには、「Web解析機能」と「顧客管理機能」と「メール配信機能」の機能があります。

    マーケティングオートメーションをもっと知りたい方へ
    マーケティングオートメーションについての概要は「たった5分で理解するマーケティングオートメーション」にまとめておりますので、よろしければご覧ください。

    この3つの機能を組み合わせることで、特定の顧客のWeb上での行動履歴を記録することができます。Web上の行動履歴を見れば、背景にあるニーズが推測できるため、個別かつ適切な接触をする事ができます。

    マーケティングオートメーションは、One to Oneマーケティングを実現しているツールであると言えます。

    さらに「シナリオ機能」を使えば、「Aという行動をした顧客は、Bというニーズを持っていると推測できるので、Cというメールを送ろう」というアプローチを自動化することができます。One to Oneマーケティングを実現しつつも、マーケティング担当者の負荷を下げる素晴らしい機能です。

    マーケティングオートメーションの事例
    マーケティングオートメーションの事例は、弊社が定期的に開催する「事例で学ぶマーケティングオートメーション2017」で成功事例を紹介しております。無料セミナーです。ぜひ参加のご検討をどうぞ。

    レコメンデーション

    One to Oneマーケティングの中でもECサイトなどでよく使われている手法です。

    ECサイトなどで、「この商品を見た他の人は以下の商品もチェックしています」といった表示を見たことがあると思います。レコメンデーションには大きく分けて2つの方式があります。2つの方式を複雑に組み合わせるなどして、ユーザーに最適なレコメンドができるようにしています。以下に2つの方式をまとめておきましたので、ご確認ください。

    レコメンデーションの方式 説明
    ユーザーベース サイト内でのユーザーの行動履歴やプロフィールなどの情報をもとに、類似のユーザーを見つけ出し、類似のユーザーが好む商品をレコメンドする方式です。
    アイテムベース アイテム同士の類似度を予め計算して関連する商品群としてまとめておき、特定の商品を購入したユーザーにその商品が属する商品群の中から別の商品をレコメンドする方式です。

    ユーザーベース方式とアイテムベース方式を組み合わせることによって、複雑なレコメンデーションをすることができますが、複雑だからと言って正確なオススメができるとは限りません。

    あくまでOne to Oneマーケティングをすることという命題を見失わないようにしてください。

    リターゲティング広告

    リターゲティング広告の目的は、一度サイトに訪問したが離脱してしまったユーザーを再訪問させることです。リターゲティング広告は自社サイト以外のサイトやSNS上の広告に表示されます。

    例えば、あるショピングサイトでAという商品を見たが購入せずにサイトを閉じてしまったユーザーがいたとします。そのユーザーに対して商品Aの広告をFacebookのタイムライン上で表示させるといったことができます。サイトに訪問してきた日から3日以内など期間をあまりあけずにリターゲティング広告を表示させると購買率が高くなるようです。

    LPO(ランディングページ最適化)

    Cookieの情報をもとに、サイト訪問者が最初に訪問するWebページを変化させて、購買率などのコンバージョン率を高める方法です。

    例えば、初めての訪問者に対しては「初めまして」と表示したり、不動産サイトなら訪問者の住んでいる地域に合わせてトップページの表示する物件の地域を変えたりする事ができます。

    おわりに

    One to Oneマーケティングについてご理解いただけたでしょうか。

    メリットや具体的手法など幅広くお伝えしましたが、One to Oneマーケティング最も大切なのは「顧客との継続的に信頼関係を構築し続けること」です。できる範囲からぜひOne to Oneマーケティングを始めてみてください。

    この記事がみなさまのお役に立てれば幸いです。

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