インターネットの普及によって、時間や場所の制約を取り払ったビジネスモデルやサービスが増えました。教育もそのひとつです。

双方向性を持つアプリケーションとインターネットの組み合わせで、オンラインでも学習環境が提供でき、これまでの学校や大学の枠組みを超えて、学ぶ環境と仕組みの提供が可能になりました。

この流れから、大学などが教育コンテンツや学習環境をインターネットで公開する動きが加速し、多くの人が学習する機会を得ています。

このような動きは近年、MOOCとして知られるようになりました。

MOOCとは？

MOOCは、Massive Open Online Courseの略であり、インターネット上で無料で受講できるよう公開された授業です。日本語だとMOOCは「ムーク」と呼ばれます。MOOCでは、Massiveという単語が示すよう、いろいろな講義が受けられます。

MOOCでは無料の講義が多く、大学などの学費の支払いを大きな負担となる人も、質の高い授業が受けられるため、学習する機会が無限に広がる性質を持っています。そのため、MOOCは注目を集めています。

MOOCは、インターネットを活用した講義であるため、いつでもどこからでも授業を受けることができます。講義では、世界中の受講者とディスカッションを行ったり、講義の課題を提出したりしながら、講義を修了させます。講義を受けることで単位を認定する動きもあります。

スタンフォード大学やハーバード大学などの有名な大学の講義もMOOCで公開されています。MOOCでは、コンピューターサイエンス、物理や数学、ビジネス、マーケティングなど幅広い講義があります。

MOOCの受講の仕方

MOOCはオンラインの授業であり、インターネットさえあれば世界中のどこからでも受講が可能です。

MOOCには期間や時間を関係なく受講できるものや、講義の開講日や毎週の課題が決まっているものもあります。まずは受講したい講義をMOOCのサイトから探します。

次に、受講したい講義が見つかったらエンロール（受講届の提出）をします。あなたのメールアドレスなどを登録します。

あとは実際に開講されたら、シラバス（授業要項）に従って、講義をうけたり課題を提出したり、グループなどでのディスカッションに参加します。ディスカッションへの参加にはある程度の予習や復習、補足の学習などは必要です。もちろんレポートの提出などの宿題がでることもあります。

MOOCの講義の途中や最後に確認のテストがあります。講義を通してある一定以上の点数を学徳できれば修了証もしくは単位が認定されたりします。

仕事をしながらMOOCは受講できるのか？

MOOCには世界中からの受講者が世界中から集まります。時差があるため、受講の時間は基本的に自由です。

日中は仕事をしながら、夜にMOOCの受講や課題が進められます。1講義あたり週に5-6時間の勉強時間を確保する必要があります。週末に集中してMOOCの受講や課題へ取り組むことも可能です。

受講できる主なMOOC

ここでは有名なMOOCを紹介します。

Coursera

https://www.coursera.org/

Courseraはスタンフォード大学のコンピューターサイエンスの教授などによって創立されました。講義の内容は技術的なものが多くなっています。

UDACITY

https://www.udacity.com/

UDACITYもスタンフォード大学の教授が立ち上げています。コンピュータサイエンスもしくは数学などのサイエンス関連に特化しています。人工知能やアルゴリズムなど、将来性の高い分野に関する授業もあります。

edX

https://www.edx.org/

edX（エディックス）は、MITとハーバード大学によって設立されたMOOCです。MITとハーバードだけでなく、他の多くの大学が講義を提供できるようになっています。

JMOOC

http://www.jmooc.jp/
JMOOCは日本オープンオンライン教育推進協議会によって運営されています。日本語の数多くの講義があります。まだ2014年の4月に立ち上がったばかりですが、今後コンテンツが増えていくでしょう。

MOOCで受講できるマーケティング講義

MOOCでマーケティングの講義も受講できます。

ウォートン・スクールが提供する「An Introduction to Marketing」があります。マーケティングで有名な大学の講義は、ぜひ受けてみたいものですね。シラバス（講義概要）も魅力的です。

MOOCのまとめ

今後もMOOCは増えていくと考えられます。仕事で学ぶ実務だけでなく、週末にでも体系だった講義を受けて、これまで得た知識を整理するのもよいでしょう。