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新規顧客開拓の営業効果がアップする!必ず覚えたい5つの施策

新規顧客開拓の営業効果がアップする!必ず覚えたい5つの施策

新規顧客獲得や新規顧客開拓は、営業の支援を求められるBtoBマーケティングでは、最重要課題としてあげられます。

従来のマーケティング活動では、新規顧客開拓を目指す営業部門のために、より多くの見込み客リストを獲得するための活動を中心におこなってきました。

しかしながらこのような新規顧客開拓のためのマーケティング活動を続けると、マーケティング部門が手渡す見込み客リストへの営業部門の不満が高まるばかりです。

今すぐの新規顧客の開拓には、マーケティング部門と営業部門の連携は不可欠です。新規顧客の開拓時にはそれぞれどのような活動を心がけるべきでしょうか?

新規顧客獲得のための見込み客獲得では数で勝負しない

昔ながらの新規顧客開拓は、見込み客情報の全てに対してテレマーケティングや電話営業をしていました。この手のアプローチでは100件に1件の反応しか見込めませんでした。このやり方は非効率なだけでなく、電話をかける担当者にもストレスが溜まります。

この新規顧客開拓のアプローチでは、莫大な数の見込み客リストが必要です。マーケティング部門では、この昔ながらの新規顧客開拓のアプローチのために、莫大な数の見込み客リストをかき集める必要があります。

マーケターは、獲得した見込み客情報のうち営業引合いにつながる見込み客が1,2%程度であることをこれまでの経験から理解しているにもかかわらず、全ての見込み客情報をそのまま営業部門へと引き渡しがちです。

営業部門では、営業引合いにつながらない99%の見込み客情報へとコンタクトして、マーケティングが供給する見込み客は役に立たない現実を知ります。

新規獲得や新規顧客開拓を目指すマーケティングでは、この99%の役に立たない見込み客情報をリードスコアリングなどで分別し、営業引合いにつながる質の高い見込み客情報のみを抽出しなくてはなりません。

スコアリングについて
リードのスコアリングとは、リード(見込み客)の購買に対する準備度合いをランキング化するための手法です。くわしくは「スコアリングを始める前にしっかり理解しておくべきスコアリングの基礎」にまとめました。合わせてごらんくださいませ。

顧客の気持ちになることこそ新規顧客獲得の第一歩

BtoBの購買行動のプロセスに入っている多くの見込み客は、 あなたの会社のWebページを隅々まで見たり、過去のメールマガジンから多くの情報を仕入れるなど、あなたの会社や製品のことをよく調べるでしょう。あなたの知らないところで、購買行動のプロセスが始まっています。

新規顧客開拓や新規顧客の獲得を狙う営業担当者が該当する見込み客へとタイムリーに電話をして、あなたの会社の製品やサービスのエレベーターピッチを始めたらどうなるでしょう?おそらく電話を受けた見込み客はすぐに電話を切ってしまうか、メールの場合には返信すらしないかもしれません。

エレベーターピッチとは
エレベーターピッチは20-40秒程度で、相手に興味を持ってもらうよう、簡潔で覚えやすく、エレベーターに乗っている間に説明し切るくらいのボリュームに絞り込む説明手法です。くわしくは「エレベーターピッチを作る時に覚えておきたい5つのポイント」が参考になります。合わせてごらんくださいませ。

あなたの見込み客は営業担当の製品の売り込みにはうんざりしており、思わず冷たい態度をとりがちです。見込み客のこの反応を目の当たりにした営業担当は、マーケティング部門が引き渡した見込み客リストへの評価を低くします。

新規顧客開拓をねらう営業部門が顧客管理データベースに蓄積されている、見込み客のWebなどの行動履歴をしっかりと分析していれば、このようなことは起こりません。どんなキーワードであなたのWebに訪れて、どんなページをいつ何回見て、そしてどのマーケティングが送ったメールへと反応したのか、などの情報が事前にわかれば、担当営業はつまらないエレベーターピッチなどせずに、見込み客の潜在的なニーズをしっかりと把握しながら、引合いをより確実なものにするでしょう。

新規顧客開拓では、顧客の視点で考えて適切なトークができれば、見込み客からの信頼や信用が増します。見込み客があなたの会社をひいきにしてくれるだけでなく、見込み客との関係が単なる営業から、コンサルタントの先生となります。

間接的に新規顧客獲得できるアプローチもある

BtoBマーケティングにおける新規顧客開拓や新規顧客獲得では、見込み客の役職に着目することがあります。

新規顧客獲得のマーケティングで獲得した見込み客のリストの中に、課長や部長、経営陣が少ないといってがっかりすることはありません。スタッフにもしっかりとアプローチして、中間管理職や役員レベルの方々に面会できる時に向けて準備をしましょう。

スタッフに情報を調べさせるのは誰でしょうか?多くの場合は、中間管理職や部門長など、あなたが狙っている役職クラスの方々です。新規顧客獲得のマーケティングや営業活動の中で、このような現場のスタッフからもいろいろとヒヤリングしながら、いろいろと情報をまとめていきましょう。

得られた情報をまとめれば、あなたが狙いを定める役職の方々へより質の高いアプローチを実現できます。

例えば、

貴社の経営課題の解決に役立てる情報やソリューションのご説明をさせて頂きたく考えております。

とメールで面会のお願いをするよりも、

スタッフの方々からの情報をまとめて、あなたが狙う役職クラスの方々へ、

お問い合わせをいただきた貴社のご担当者の方々から、中期経営計画の柱である◯◯事業では、あらたに専門性の高い従業員の採用をし、新規顧客開拓のための新しいチームを作って効率よく新規案件の獲得を狙うプロジェクトが立ち上がったと聞いています。当社では、まさにそのための製品を提供しております。(以下省略)

とアプローチしたほうが、メールや電話での反応が良くなること間違いなしです。

新規顧客開拓では、必死に売り込み過ぎない

新規顧客開拓は決して楽ではありません。従来のテレマーケティングや営業電話では、100件に電話して1件の見込み客だけが電話を取り次いでくれるという話も耳にします。引合いにつながらない99件の見込み客は、営業部門に引き渡す前にマーケティング部門でフィルタリングしなくてはならないリードです。

リードスコアリングホットリードをうまく活用すれば、このような事態にはなりません。

購買行動が進んだ見込み客へと架電した場合、売り込みの話にも耳を傾けてくれることもあります。まだまだ興味・関心が低く、見込み客の購買意欲が不十分である場合には、積極的な売り込みではなく、引き続きあなたの会社が提供するブログの記事やメルマガを楽しんでもらうよう促し、あなたの会社との継続的な接点を保ちましょう。

このような見込み客へと必死に製品やサービスを売り込めば、あなたの会社のイメージを悪くなります。継続的な良好な関係こそが将来的なビジネスへとつながります。

新規顧客開拓のタイミングではない見込み客との関係を維持・構築する

インターネットがBtoBビジネスにも広く普及して、最近では見込み客が欲しいと思う情報をインターネット上で自ら探すことが簡単になりました。その結果、BtoBビジネスでは、営業と見込み客の立場が大きく変わりました。

従来の新規顧客開拓や新規顧客獲得の現場では、引合いのクロージングを目指す営業担当者が、自社の製品やソリューションについて売り込みをしていました。

最近のインターネット時代における新規顧客開拓や新規顧客獲得を目指すマーケティングや営業活動では、見込み客がまだ気づいていない市場の傾向やビジネス上の課題について触れながら、見込み客のビジネスがより成功するよう情報提供に努めましょう。

見込み客があなたの提供する情報をきっかけとして購買活動が動き出し、見込み客があなたのWebを訪れたりするなど、見込み客が自発的にコンタクトをしてくるまで待ちましょう。

新規顧客開拓や新規顧客獲得の場面では、役に立つ情報を提供し続ければ、見込み客が自らあなたのところに近寄ってくるでしょう。これこそが中長期的な良い関係につながり、将来の引合いにつながります。