データから読み解くBtoBマーケティング

2013年04月17日

BtoBとBtoCで、マーケティングのアプローチが異なる。これは比較的周知の事実である。両者の最も大きな違いは、BtoBとBtoCの購買行動の違いにある。

BtoBビジネスでは、マーケティング活動と営業活動の定義があいまいだ。BtoBでは、新規顧客訪問、製品紹介、製品のデモ、提案書の作成、見積り、売買契約の締結、などと購買までのプロセスが商材によって異なる。そしてプロセスに応じた担当者が顧客社内にいる。BtoBビジネスでは、これだけみても十分に複雑であると言えよう。業種によっては、完全提案型のアプローチを取る場合は、さらにマーケティング活動と営業活動の定義があいまいになる。

このような背景から、マーケティングはBtoCビジネスの方が比較的投資が積極的でかつ、手法としても進んでいると言われる事も少なくない。しかし、最近では営業活動の効率化を主な理由として、BtoBでも積極的にマーケティングに投資するきざしが見えてきている。

本日は、調査レポートを参考にしながら、BtoBとBtoCのマーケティングを、狙い・戦略・課題面について考察していく。

BtoBとBtoCマーケティングのゴールの設定の違い

BtoBビジネスでは、案件のクロージングに営業部門が関与する。そのため、できるだけ購買意欲の高い見込み顧客(案件)を探し出す活動がマーケティングに求められる。

BtoBビジネスでは、見込み顧客の「質」により複雑なプロセスを持つ営業活動が効率化される。そして見込み顧客の「数」により、売上げがスケールする。

Ascend2社の調査データで見ても、BtoBマーケティングのゴールは、見込み顧客の「数」と「質」が上位にくる。データからもこの傾向は明らかだ。

一方でBtoCでは、「コンバージョン率の向上」と「Webサイトのトラフィック」が上位に入る。BtoCのマーケティングでは、そのまま購買につながる施策を重視する。マーケティング活動がそのまま売上げに直結するBtoCマーケティングの構図が伺える。

データからも明らかにBtoBマーケティングとBtoCの違いが分かる。

評価が難しいマーケティング活動

いかなるビジネスでもその評価の指標を設定するべきだ。ビジネスとして予算など投資をする以上、その投資効果を計る必要があるからである。マーケティングもその例外ではない。

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングは、それぞれのゴール設定が異なことが明らかになった。しかしながら、いざ指標となると同じような傾向を示す。

BtoB、BtoCともに、Webサイトへのトラフィックがマーケティングの効果の指標の第一位である(出展:Ascend2社)。

BtoCマーケティングでは、Webサイトへのトラフィクを増やし、コンバージョン率を高めるシンプルなやり方が王道である。BtoBではリードの質と量にも関わらず、Webサイトへのトラフィクが第一位となるのは興味深い。

BtoBマーケティングでは、見込み顧客の「数」と「質」が重要だ。見込み顧客の数は計測できるとしても、質に関しては実際に営業活動をしてみないと分かりにくい。そして、質に関する評価は担当者の主観も加味されることが多く、ビジネスの指標としては客観的な評価が難しい。

見込み顧客の数は測定できる。見込み顧客を獲得する方法はいくつかある。確かにWeb サイトのトラフィックはその一つの指標かもしれない。

フォームなどのコンバージョン率がいくら良くても、その前にWebサイトのトラフィックが無ければ意味が無い。以下の2つのサイトについて考えてみよう。

  • サイトA: 毎日100,000人が訪れ、登録フォームのコンバージョン率は1%
  • サイトB: 毎日100人が訪れ、登録フォームのコンバージョン率は80%
  • この2つは極端かもしれないが、どちらのサイトがより多くの見込み顧客を獲得できているだろうか?

    まだまだメールマーケティングに注目が集まる

    実は評価の指標だけでなく、その他にもBtoBマーケティングとBtoCで共通する点がみられた。それは最も効果的なマーケティング手法だ。

    同調査レポートによれば、メールマーケティングがBtoB、BtoCマーケティングの両方で最も高い支持を集めている。その支持率で言えば、ソーシャルメディア・マーケティングの2倍に達する。

    STPを分類し、適切なターゲット顧客に対してコンテンツを届けるメールマーケティングが、より効率的に質の高い見込み顧客を発掘できることが、高い支持を集めている要因なのかもしれない。ターゲットを適切に絞り、ニーズに合わせたコンテンツを送れば、開封率が40%を超える事もある。事実、当社がKaiors3でメール配信した結果でもこの程度の数字が出る。

    BtoCマーケティングでも繰り返しの購買を狙ったり、BtoBマーケティングでもロイヤル顧客をつなぎ止める役割を果たす手法として、コストが比較的安いメールマーケティングは十分に検討の余地があるのは言うまでもない。

    まとめ

    今回はビジネスモデルから単純にBtoBマーケティングとBtoCマーケティングに分類した。BtoCマーケティングでも高価な商材を取り扱う場合では、極めてBtoBに近いプロセスを取る事もある。その場合にはBtoCモデルだが、BtoBマーケティングのアプローチが十分にあてはまる。

    調査レポートのデータから見ると、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングはゴールこそ異なるものの、類似する点も少なくない。

    BtoBマーケティングでは評価の指標がまだまだ確立していないが、メールマーケティングはBtoB、BtoC問わずまだまだ注目を集めている。

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