インサイドセールスとは? 目的・業務内容・スキルを知ろう!

2017年08月22日

最近、「インサイドセールス」を設置する企業が増えてきました。

お客さまのもとに訪問して営業をするスタイルの営業活動に対して、内勤でメールや電話やWeb会議システムを使ってお客さまとコミュニケーションを取り、営業をするスタイルの「インサイドセールス」があります。

今回は「インサイドセールス」についてお伝えしてまいります。

インサイドセールスとは

インサイドセールスというと、内勤で営業をするというイメージはあると思います。

しかし、具体的にインサイドセールスは何をするのか、またどういったスキルがインサイドセールスに求められるのかまでは曖昧であるかたも多いのではないでしょうか。

インサイドセールスとは何か、ということからお伝えしていきたいと思います。

従来の営業活動とインサイドセールスとの違い

はじめに、従来の外勤営業活動(=フィールドセールス)との違いから考えていきたいと思います。

従来の営業活動では、営業担当者が訪問する取引先を選定、アポ取り、訪問、ヒアリング、情報収集などから始めます。そして案件化したら商談に持ち込み、提案をして、受注にいたります。

このように従来の営業活動ではフィールドセールス担当者の業務範囲が非常に広いです。また、検討度の低い取引先にも訪問しなければならないこともあります。それに実際に取引先のもとに訪問したりするので1日にアポが取れる件数が非常に限られてしまい、非常に非効率です。

インサイドセールスは、マーケティングが獲得してきたリードを受け取っても、すぐにはお客さまのもとには訪問しません。電話・メール・DM・自社セミナーなどを使って潜在顧客の育成(=リードナーチャリング)と絞り込みをしていきます。

インサイドセールス活動の中で営業案件化して、訪問が必要であればフィールドセールスに引き継ぎます。Web会議システムなどを使って、インサイドセールス担当者自身で受注まで持っていくこともあります。

インサイドセールスの業務範囲とフィールドセールスやマーケティングの業務範囲は、リードのステージに応じて分けることができます。

リードナーチャリングについて
リードナーチャリングの概要と始め方を「リードナーチャリングの手引き」にまとめました。法人営業担当者やB to Bマーケティング担当者にオススメの内容となっております。あわせてご覧いただけますと幸いです。

インサイドセールスの業務

では、インサイドセールスの具体的な業務はどのような内容なのか見ていきましょう。

インサイドセールスの主な業務の一例を挙げると、以下の通りです。

インサイドセールスの業務の一例

  1. リードナーチャリング
  2. リードとの長期的な関係構築
  3. 営業案件の創出
  4. アポイント獲得

インサイドセールスの業務範囲を新規顧客開拓〜既存顧客フォローまでを一連の流れの中で説明します。マーケティングからリードを引き継いだ後、フィールドセールスがお客さまのもとに訪問するまでがインサイドセールスの業務範囲です。

インサイドセールスに必要なスキル

インサイドセールスの業務内容についてここまで説明してきました。

では、インサイドセールスの仕事をこなすためにはどのようなスキルについて、まとめてみました。

インサイドセールスに求められる3つの力

  • 正確に物事を伝える力
  • 情報を整理し把握する力
  • 他部門と協力して改善し続ける力
  • 1. 正確に物事を伝える力

    インサイドセールスは、電話、メール、WEB会議システムといった非対面のツールを使ってお客さまとコミュニケーションをします。

    特に電話やメールの場合、文字や声だけで、自分の伝えたい内容を相手に誤解されないように、伝えなければならないので、インサイドセールスの仕事は難易度が高いと言えます。

    また、インサイドセールスは、自分の言いたいことを伝えるだけではなく、お客さまの言いたいことを正確に読み取ることも求められるでしょう。

    インサイドセールスの仕事はお客さまとのやりとりだけではありません。社内でマーケティングやフィールドセールスの社員とコミュニケーションを取ることも大切な仕事です。

    お客さま情報の引き継ぎは、インサイドセールスの仕事の中でも特に正確に行わなければならないコミュニケーションの一つです。お客さまのニーズが何かという情報や、どんなコミュニケーションを取ってきたのかなどの情報も記録に残したり、口頭で伝えたりする必要があります。そしてその伝え方が正確でないとインサイドセールスの仕事の成果にはつながりません。

    2. 情報を整理し把握する力

    インサイドセールス担当者はフィールドセールスよりも多くのお客さまを相手にします。そしてさらに、長期的な信頼関係を築いていくことも求められます。

    そのお客さまがどんな課題を持っていて、どこでどんなアプローチをしてきたのかなど、それぞれのお客さまの情報を整理して、把握しておく必要があります。

    インサイドセールスにおいて、情報を整理して把握することができないとお客さまのニーズの高まりを見逃してしまったり、適切なアプローチのタイミングを見誤ったりしてしまうことになります。

    また、インサイドセールスは多くのお客さまと長期的にコミュニケーションを取るので、毎日多くのアポイントがあります。時には電話、時にはWEB会議システムでの予定かもしれません。

    インサイドセールスの多忙な仕事におけるスケジュール管理も1日に数件しか訪問しないフィールドセールスよりも難しいと考えることもできます。

    3. 他部門と協力して改善し続ける力

    インサイドセールスは、マーケティングが獲得してきたリードに対して、電話やメール、WEB会議システムといったツールを使ってコミュニケーションを取ります。

    また、社内でもマーケティング担当者やフィールドセールスといった自分と業務の異なる職種の社員と密に連携を取らなければ、インサイドセールスを起点としてリード情報をうまく引き継ぐことができません。

    インサイドセールスは、お客さまへの対応プロセスなどについて、より成果の上がる方法を過去の事例から考えて、PDCAを回すことも求められます。そしてPDCAを回した結果、導き出された改善案を自分自身だけで実行するのではなく、マーケティングやフィールドセールスに共有してチームで改善していく力も必要な力です。

    インサイドセールスが注目されはじめた3つの理由

    インサイドセールスの仕事と求められるスキルについて分かってきたところで、なぜインサイドセールスが注目されはじめたのか、見ていきましょう。

    その1:営業組織における慢性的な人手不足

    どの組織でもそうかもしれませんが、特にフィールドセールス中心の営業組織の場合は人手を増やせば増やすほど訪問できる件数を増やすことができます。売上げを急速にアップしようとすると、人手を増やさなければならないという問題にすぐに直面します。

    営業組織における人手不足の状況を打破するためにも、1日のアポイントの数だけで考えると非常に効率の良い手法であるインサイドセールスは注目されています。

    その2:新規開拓営業の非効率性の問題

    また、フィールドセールスのみで新規顧客の開拓をしようとすることは非常に労力がかかります。

    外勤営業担当者は自分の持っている多くの案件の中から優先順位をつけてお客さまのもとに訪問しています。そこにまだ取引のないお客さまの元への訪問も追加されるとなると、営業担当者の時間はさらに圧迫されてしまいます。さらに、新規顧客の開拓なのでまずはお客さまの課題のヒアリングや信頼関係の構築から始めなければならず、受注までの時間が非常に長くなることが想定されます。外勤営業担当者が積極的にそこに時間を割こうとは思わないはずです。

    その3:安価な顧客管理システムの登場

    ここまで説明してきた営業組織の課題に対して、ITソフトウェアの力で解決を試みることができるようになってきたという環境の変化もインサイドセールスが注目されてきた要因だと考えられます。

    SFA(営業支援システム)マーケティングオートメーションなどの顧客管理システムがクラウドで提供されることが主流になってきたことで、顧客管理システムも従来に比べて、より安価に導入することができるようになってきました。

    マーケティングオートメーションの登場も、インサイドセールスが注目されるようになってきた要因の一つだと考えられます。

    顧客管理システムについて
    顧客管理システム導入にあたって注意すべきポイントを「顧客管理ソフトの導入でここだけは検討すべき6つのポイント」にまとめました。マーケティング・顧客管理のご担当者のかたはご覧ください。

    インサイドセールス導入の3つのメリット

    インサイドセールスが注目されるようになってきた理由はわかりました。

    では、インサイドセールスを導入するとどんなメリットがあるのでしょうか。3つのポイントにまとめてみました。

    その1:非効率な訪問を減らすことができる

    非効率な訪問を減らすことは、インサイドセールス導入のメリットの最も大きなメリットとも言えるかもしれません。

    営業担当者が時間をかけて車や電車で訪問したにもかかわらず、「今は別に考えてないんだよね。」などと言われてしまうかもしれません。そもそもニーズが高まっていないお客さまだった場合の時間コストは非常に無駄が大きいです。

    お客さまにとっても、忙しい時間を割いて営業担当者と会っていただくのに、特に有益な話をお伝えすることもできなかったら、非常にもったいない時間です。フィールドセールスが動く前にインサイドセールスがお客さまに接触することによって、有効であるリードの絞り込みをかけることができます。

    その2:顧客ニーズの高まりを見逃さない

    営業にとって、お客さまのニーズが高まった瞬間に最適な提案ができることが最も望ましいことです。フィールドセールスのみに頼った営業組織だと、お客さまとのコミュニケーションの頻度はあまり高く保てません。

    インサイドセールスを導入することによって、お客さまのニーズの高まりをリアルタイムに近い頻度で確認することができるようになります。さらに顧客管理システムも併用すれば、「今すぐ」顧客をもっと効率よく獲得できるようになるでしょう。

    その3:営業プロセスや顧客情報の蓄積ができる

    インサイドセールスが案件化のタイミングを見極めながら日々行なっているコミュニケーションには、様々なお客さまのニーズや課題が隠れています。今すぐの購入が期待できるお客さまの貴重な情報や、案件化・受注に至った営業プロセスを顧客管理システムなどに記録しておくことが、営業ノウハウの蓄積につながります。

    インサイドセールスが記録する顧客情報や商談プロセスの情報を蓄積すれば、営業組織にとっての財産や資産になります。また、新しい社員の育成にも応用することもできます。

    インサイドセールスを成功させるために気をつけるポイント

    では、最後にインサイドセールスの導入を成功させるために注意すべきポイントをお伝えします。

    顧客情報を記録・連携すること

    まず大前提として、顧客情報を記録することができて、かつマーケティングやフィールドセールスと連携することができる状態になっていることが望ましいでしょう。

    インサイドセールスもマーケティングもフィールドセールスも1つのチームだと考えて、チームで成果を上げることを心がけましょう。ちょうど中間地点にいるインサイドセールスがその役割を担うのが適切かもしれません。

    営業とマーケティングの連携について
    営業とマーケティングの連携については「営業力強化はマーケティングとの連携で成功させよう」にまとめましたので、ご参考にしていただければ幸いです。

    情報連携に適切なツールを取り入れること

    次に顧客情報の蓄積と連携のために、顧客情報のデータベース化も必要です。そのためには、上記のように顧客情報や営業プロセスを記録することができて、インサイドセールスとマーケティングが連携しやすいシステムかどうかを考えて、どのツールを導入するのかを判断するのがよいでしょう。

    インサイドセールスの業務範囲を明確にすること

    最後にインサイドセールスの業務範囲を明確にすることが最も肝要です。

    マーケティングはどの段階でインサイドセールスにリードを引き渡すのでしょうか。インサイドセールスはどの段階でフィールドセールスにリードを引き継ぐのでしょうか。その線引きを明確にして導入しないと、それぞれの業務に漏れが発生したり、重複が発生したりします。さらには、インサイドセールスの導入効果も分かりづらくなってしまいます。ですので、MAツールによるスコアリングで線引きするなど、業務範囲を第三者が見ても分かるような定義にしておくことが大切です。

    さいごに

    今後、インサイドセールスは営業組織にとってもマーケティング組織にとっても必要不可欠な存在になってくると思います。

    インサイドセールスによって、お客さまにとっても必要のない営業の訪問がなくなります。また、自社の課題を理解してくれている営業担当者が話を聞いてくれたり、必要な時だけ訪問してくれたりするようになります。これは、お互いにとってメリットのある仕組みです。

    この記事がみなさまのご参考になれば幸いです。

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