PEST分析の手順|知っておくべきマル秘テクニック

2018年03月27日

PEST分析は、戦略を策定すべき自社の市場の環境と今後起きうる変化を素早くあぶり出して、優れた競争戦略を描き出す準備(マクロ環境分析)をすることを目的とします。

PEST分析は、自社の事業を取り巻く外部環境を分析するために用いられるフレームワークです。PEST分析というフレームワークを使うことで、短時間に質の高い外部環境分析が可能になります。

また、以下にPEST分析を含む、「業務でよく利用する25のフレームワーク集」をPDF資料でまとめております。無料でダウンロードできますので、ぜひ、みなさまの業務にお役立てください。

PEST分析とは

PEST分析とは、自社の事業に影響を与える自社以外が起因となる要因(外部環境)が、現在および将来においてどのような影響を及ぼすかを予測するための方法です。

PEST分析とは
PEST分析とは、自社の事業に影響を与える自社以外が起因となる要因(外部環境)が、現在および将来においてどのような影響を及ぼすかを予測するための方法。

PEST分析の「PEST」とは、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの単語の頭文字を取ったものです。

PEST分析は、市場の環境の分析の際に「モレなくダブりなく」状況を整理するために便利なフレームワーク(PEST)を使います。

PESTのようなフレームワークを使うと、素早く一通り状況把握ができるため、事業戦略やマーケティング戦略を立案するときによく使います。

なぜPEST分析が必要なのか?

PEST分析が必要な理由について考えていきましょう。PEST分析では、市場の変化と、市場の変化が自社や競合他社に与える影響、影響がある上での事業の成功要因の3つを浮き彫りにしなくてはなりません。

PEST分析で明らかにした3つのこと

  1. PSET分析によって当該市場の変化を明らかにする
  2. 市場の変化が自社を含む業界のプレイヤーに与える影響を明らかにする
  3. 影響がある中で勝ち抜くための成功要因

PEST分析の具体的な手順

では、PEST分析を実際に始めるにはどのように始めるのか、具体的手順をお伝えしていきます。PEST分析に限らず、分析をした後どのようなアクションにつなげるのか、何のために分析するのかを考えながら分析することが大切です。

手順1.PEST分析の目的を再確認にする

まずはPEST分析をする目的を再確認しましょう。PEST分析は、競争環境を整理して把握し、現状の競争環境の状況と今後起こりうる変化を把握することで、自社にとって最良の戦略を描くための準備をすることです。

PEST分析の目的は、大きく分けると2つあります。

PEST分析の主な目的

  • 市場の変化を知り、事業機会を見出す
  • 市場の変化を知り、自社にとってのリスクを見出す
  • PEST分析の目的は、SWOT分析の「OT」とほぼ同義です。

    PEST分析の結果を具体的施策に活かす
    PEST分析は3C分析やSWOT分析で利用します。
    マーケターなら知って起きたいPEST分析以外のビジネスフレームワークをPDFガイドブックにまとめました。あわせてご覧ください。
    ワンランク上のマーケターのためのビジネスフレームワーク集25選

    手順2.「PEST」の情報を集める

    PEST分析の手順の2番目は情報収集と分類です。「P」「E」「S」「T」の各要素に該当する情報を集めます。

    情報は関連する業界団体や学会、業界内の大手企業(業界リーダー)の研究開発投資の動向、市場調査レポートなどをうまく活用します。

    PEST分析で単に情報を集めただけでは、競合他社よりも優れた戦略を打ち出すことは難しくなります。PEST分析では、まずは市場の現状に着目します。

    さらにPEST分析で探し出した情報から、今後の市場で起きうる変化をうまく想定することで、優れた市場戦略の策定につながります。したがって、PEST分析は、あらかじめ「仮説」を準備しておくとスムーズに進むことになります。

    PEST分析を上手に進めるために
    PEST分析では、市場の現状を調査しながら将来起こりうる変化を考察します。そのため、市場の変化の仮説を立てて、そのPEST分析を進めながら仮説検証すると分析を短時間で精度よく実施することができます。

    手順3.機会とリスクに分ける

    PEST分析の手順の最後は「機会とリスクに分けること」です。

    SWOT分析は、SxWが自社のことであり、OxTが競争環境にあたります。PEST分析で導き出した情報はSWOT分析のOxTで利用します。

    SWOT分析について
    SWOT分析の手順は、「【決定版】SWOT分析のやり方|事業の成功要因と方策を導き出すための手順」にまとめてあります。こちらの記事も合わせてごらんくださいませ。

    PEST分析でライバルと差をつけるために

    PEST分析は当然、競合企業も当然行なっているでしょう。さらに、PEST分析はマクロの外部環境を把握する分析手法なので、競合企業のPEST分析の結果も自社のPEST分析の結果と大差がないはずです。では、どのようにして競合企業との差を付ければよいのでしょうか。

    他社と差をつけるためには「ワンランク上のPEST分析」が必要です。「ワンランク上のPEST分析」をするためには、自社を取り巻くマクロの外部環境の「変化」に注目するにとどまらず、外部環境の変化によってもたらされる「影響」を予測までするべきでしょう。

    例えば、スマートフォンの登場によってフィーチャーフォン(ガラケーとも呼ばれます)の利用者が減っていくことは容易に予測できると思います。「ワンランク上のPEST分析」では、スマートフォンの登場によって、ユーザーはスマートフォンアプリの利用が広がり、その結果チャットアプリが普及し、コミュニケーションの場がメールやコミュニティサイトからチャットアプリに移るということまで予測します。

    ワンランク上のPEST分析をすることで、チャットアプリでコミュニケーションが完結するように、通話までできるようにして、電話のシェアを奪うなどの戦略、施策を考えることができるかもしれません。

    PEST分析のこの情報が、あなたの事業戦略の機会にもなりうるし、場合によってはリスクにもなりかねません。このような情報をPEST分析であぶり出しておくことで、優れた事業戦略の策定につながります。

    まとめ

    PEST分析の概要とPEST分析を実際に実行するための手順についてまとめました。
    PEST分析をして、皆さまの経営や事業戦略の見直しをしてみると気づいていなかったリスクや、見落としていたビジネスチャンスを発見することができるかもしれません。

    この記事を皆さまの業務のお役に立てていただければ幸いです。

    (この記事は2017年10月11日に書かれたものを再編集しました)