アンゾフのマトリックスの概要と使い方

2014年07月25日

アンゾフのマトリックスで知られているアンゾフは、「経営戦略の父」として知られています。

経営は予算に縛られて計画が立案されていた、今から60年以上の前の1950年代に、アンゾフは、予算ベースではなく戦略をベースにした経営を推し進めた一人でした。

アンゾフは1957年に、成長のためのアプローチを戦略の観点からまとめた論文を発表しました。それが、今世の中に知られている「アンゾフのマトリックス」です。

アンゾフのマトリックスとは?

アンゾフのマトリックスとは、企業の製品戦略を分類するフレームワークです。自社の成長戦略を決定するために使われます。

市場と製品もしくはサービスをそれぞれの軸にとり、それぞれ「新規」か「既存」のいずれかを狙うことによって、4つの象限に戦略を分類します。

アンゾフのマトリックス

その結果、アンゾフのマトリックスから4つの企業戦略のアプローチが導き出されます。

市場への浸透ーアンゾフのマトリクスの第一象限

アンゾフのマトリックスの第一象限は、既存市場において既存製品の売上を成長させる、市場への浸透を狙う戦略です。

アンゾフのマトリックスのこの象限にあたる市場への浸透は、高い難易度で知られています。同じ市場(既存顧客)に対して、既存の同価格の商品を販売するなら、戦略として検討すべき余地は、購買数と購買頻度を改善することに尽きるからです。

他の製品とのバンドルやパック販売で、一時的に購買数や購買頻度を上げることができたとしても、長期にわたって成長戦略の効果を出し続けるのは極めて困難です。

市場の開拓ーアンゾフのマトリクスの第二象限

アンゾフのマトリクスの第二象限は、新規市場に進出し新しい顧客を開拓しながら既存製品の売上を成長させる、市場の開拓を目指す戦略です。

新規市場や新規顧客の開拓は、これまで未参入だったエリアや顧客を開拓することが一般的です。

それ以外にも、新たな顧客の属性を開拓するアプローチもあります。リッチ層をターゲットとしていたスマートフォンは、ビジネス向けからあらゆる世代までターゲットを拡大しました。

製品開発ーアンゾフのマトリクスの第三象限

アンゾフのマトリックスの第三象限は、既存市場において既存顧客に、新規製品を提供しながらその売上を成長させる製品開発戦略です。

アンゾフのマトリックスの製品開発戦略は、文字通り新規製品を次々に既存市場へと投入します。

清涼飲料水やお菓子、食品を提供する企業では、アンゾフのマトリックスの製品開発戦略がよく見られます。ほぼ毎月、新しい製品を市場に投入し続けて、売上の成長を狙っています。

多角化ーアンゾフのマトリックスの第四象限

アンゾフのマトリックスの第四象限は、新規市場で新規製品の売上を成長させる多角化戦略です。

未知の新規市場へと未知の新規製品を提供するアンゾフのマトリックスの多角化戦略を成功させるためには、新しい知識や経営資源が必要となります。そのため難しいアプローチとして知られています。

多角化を狙うには、自社による成長戦略(Organic Growth)よりも、他社との提携や買収によるアプローチの方が簡単であると考えられています。

まとめ|アンゾフのマトリックス

アンゾフのマトリックスは、自社の成長戦略を決定するために使われるフレームワークです。市場と製品の既存・新規により、成長戦略を導き出します。

アンゾフのマトリックスによれば、企業の成長戦略の方向性はおおよそ4つに限定されます。

(photo by kohlmann.sascha )