イノベーター理論|マーケティング用語集

2014年03月27日

イノベーター理論をご存知ですか?

マーケティング担当者の仕事に、新製品や新サービスの導入があります。毎日数多くの新製品が市場に投入されますが、中には非常に素晴らしい技術や部材を採用しているにも関わらず、なかなか市場に広まらないものもあります。

そのヒントがイノベーター理論にあります。

イノベーター理論を理解し、イノベーター理論を応用できれば、あなたも新製品や新サービス立ち上げがグッと上手になれます。

イノベーター理論とは?

イノベーター理論とは、新製品や新サービスの市場への広まり方をあらわしたモデルです。

イノベータ理論は、1962年に社会学者のロジャース氏によって提唱されました。社会学とは、世の中に起きる行動や社会構造の実態や因果関係を解き明かすための学問です。

したがって、イノベータ理論は、社会学の観点から生まれた、新製品や新サービスが市場に広まるメカニズムと認識できます。

イノベータ理論では、新製品や新サービスの市場への広まる中で、それを受け入れる人々の価値観を市場の広まりの段階別に5つに分類しました。

イノベーター理論

イノベーター(Innovators:革新者)

好奇心が強く、ハイテク好きないわゆるオタク層で、新しいものを好んで取り入れるタイプの人が「革新者」と呼ばれます。

イノベーター理論における「革新者」は、商品の新しい技術など、先進的・革新的な特徴を重視して購買します。「革新者」は、商品の成り立ちや技術、使っている部品、製造方法などに大きく興味を左右されますが、商品の利用メリットなどは、ほぼ興味がありません。

市場全体の2.5%ほどが、「革新者」です。

アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)

市場のトレンドに感度が高く新しいものが好きで、アンテナをはって常に新しい情報を収集します。「革新者」とは異なって、新しい商品の具体的な利用のメリットに着目し、良いと判断したものを積極的に購入します。

イノベータ理論の「初期採用者」は、市場への影響力が大きいと考えられており、「オピニオン・リーダー」と呼ばれます。「初期採用者」の反応によって、市場へ広まるかどうかが左右されます。

市場全体の13.5%が「初期採用者」です。

マジョリティ(Majority:追随者)

イノベータ理論では、新しい商品の購買に少し慎重である市場の大衆を「追従者」としています。イノベータ理論の中では、「追従者」をさらに2つに分けています。

イノベータ理論の「追従者」は、「初期採用者」から影響を受けて、商品の機能やメリット、コストを重視して購入します。「追従者」の購入量が、市場へ大きく広まるためのカギとなります。そのため「追従者」は「ブリッジ・ピープル」と呼ばれることもあります。

市場全体の68%が「追従者」です。

ラガード(Laggards:遅滞者)

イノベータ理論では、非常に保守的でイノベーションやトレンドへの関心が薄い層を「遅滞者」と呼びます。

「遅滞者」は、イノベーションやトレンドが十分に市場に根付いて、いわゆる文化レベルになるまで採用しません。

市場全体の16%が「遅滞者」です。

マーケターがイノベーター理論を理解すべき理由

マーケティング担当者にとってイノベーター理論は非常に重要です。

イノベーター理論をセグメンテーションに利用する

イノベーター理論は、新製品や新サービスを市場に導入するときのセグメンテーションやターゲティングに非常に有効です。

十分に魅力的な技術や部品、製造方法を採用している新製品なら、製品導入時はあきらかに「革新者」層を狙うべきです。

イノベーター理論は新製品導入時のターゲットセグメントの決定だけでなく、そのメッセージの訴求にも役立ちます。つまり、製品の市場への広まりに応じて、イノベーター理論の5つの分類が好むメッセージへと変更しなくてはならないことを忘れてはいけません。

イノベーター理論から訴求すべきメッセージを考える

製品発売時は、その製品に特徴がある技術、製法、部品などを強調するのは、イノベーター理論における「革新者」が、そのような情報を好むからです。ハイテク技術では、フタを開けるわけでもないのに、必ず新しいチップ(CPU)の情報が製品発表時に好んでハイライトされるのは、「革新者」がそれを購入の尺度にしているからです。

製品が市場に広まるにつれて、具体的なメリットを押し出す必要があります。「初期採用者」や「追従者」は、製品利用のメリットに敏感です。もちろん、技術的なメリットもあるでしょうし、コストといった経済的なメリットもあります。

そして最終的に製品の衰退期に近づくにつれ、「情」に訴えるメッセージへの変わります。例えば、入浴剤は既に十分に市場に広まった製品です。今ではどの入浴剤メーカーも、その成分などを訴えませんね。単純に「ほっとする、あったまる」などの情緒的なメリットを訴えています。

イノベータ理論は、セグメンテーションの設定と、そのセグメントに届けるバリュー・プロポジションを考える上で大変重要なモデルですね。

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