マルチパートメール配信でHTMLメールの開封率をアップしよう

2016年03月30日

企業のマーケティングメールでもHTMLメールが増えました。HTMLメールは、リッチな表現ができる一方で、マーケティング担当者の悩みのタネにもなっています。

ある日お客さまから、「あなたのところから空メールが届いたのだけど・・・」なんて例も少なくありません。このような事象はなぜ発生するのでしょうか?

ここで紹介するマルチパートメールを使えば、このような事象を避けることができます。

1.マルチパートメールの基礎

まずはマルチパートメールの概要と、マルチパートメールが必要となった背景について解説します。

1-1.なぜHTMLメールなのか?

マーケティング目的のメールは、HTML形式が急速に普及しています。

HTMLメールは従来のテキストメールに加えて、画像を挿入したり、文字の大きさやレイアウトを変更できたりするため、メールの本文をリッチに表現できます。

例えばHTMLメールでは、文字を大きくしてキャッチコピーを目立たせたり、画像を挿入して商品に興味を引かせたりできます。

また、HTMLメールでは、本文に画像などのオブジェクトを埋め込んで、そのダウンロードの有無を調べることで、メールの開封が確認できます。

HTMLメールを使った開封計測の仕組み
HTMLメールで受信者の開封を確認する方法については、「【総集編】メルマガ開封率の平均とメルマガ開封率を最短で改善する方法|カイロスのマーケティングメール」でまとめてあります。こちらの参考にどうぞ。

HTMLメールのメリットは、表現のリッチさと、開封の確認にあります。そのため、マーケティングの現場では最近HTMLメールをよく使うようになりました。

HTMLメールのメリット

  • 画像を挿入・文字やレイアウトの変更ができるため、イメージや文字の大きさで受信者の興味をつかみやすい
  • 画像などを使うことで、メールの開封を計測できる
  • 1-2.HTMLメールに潜む問題点

    弊社ではマーケティングオートメーション「Kairos3」を提供しています。もちろんメール配信もマーケティングオートメーションの1つの機能です。弊社のお客さまからも、こんな質問を時々みかけます。

  • 弊社からのメールを受け取ったお客さまから「メール本文が真っ白でした」と言われました
  • これはHTMLメールの受信をブロックしていたり、そもそも端末がHTMLメールをサポートしていない場合に起こります。iPhoneでもMMS(メッセージアプリ)でメールを受信する仕様となっている通信事業者の場合、この現象が発生します。

    この問題を解決するのが、マルチパートメールです。

    1-3.マルチパートメールとは

    マルチパートメールとは、1つのメール本文で「HTML形式」と「テキスト形式」の両方のメッセージを同時に送るメールのことです。

    マルチパートメールでは、HTMLメールが表示できない受信者の環境の場合に、自動的にテキスト形式の本文を表示します。HTMLメールを受信できる環境の場合には、HTMLメールを表示します。

    マルチパートメールの詳細については、次章から説明していきます。

    2.マルチパートメールの仕組み

    マルチパートメールの仕組みについて、もう少し詳しく理解していきましょう。

    2-1.マルチパートメールの概要

    マルチパートメールは、1つのメールの中で、テキスト本文とHTML本文の2つが存在します。通常では、HTMLメール本文を優先して表示します。

    2016033011

    マルチパートメール本文内で、HTML形式かテキスト形式の表示を決めるのは、受信者のメールソフトです。HTMLメールを優先して表示しますが、メールソフトの設定などが理由でHTMLメールを表示出来ない場合には、テキストメールの本文を表示します。

    マルチパートメールはこのように、テキスト形式とHTML形式の2つのメールを一度に配信するような形でメールを届けます。

    2-2.マルチパートメールの構造

    次に、マルチパートメールをもう少し詳しくまなびましょう。

    まずは一般的なテキストメールの構造です。

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    通常、メールのヘッダがあり、それに続く本文があります。メールヘッダで、文字コードやメールコンテンツのフォーマットを指定します。それが、「Content-type」です。

    テキストメールでは、「Content=type: text/plain」となっています。

    マルチパートメールもテキストメールと同様に、メールヘッダとメール本文に分かれています。しかし、メールヘッダの「Content-type」が「multipart/alternative」となります。

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    それに続く「boundary」で、テキストメール本文とHTML本文の境目を指定します。

    マルチパートメールでは、メール本文部分に、HTMLメールの内容とテキストメールの内容が両方入っています。これをみて、メールソフトがどちらのメールを表示するかを決めています。

    3.マルチパートメールのメリット

    マルチパートメールのマーケティング利用は年々増えています。以前はメール配信といえば、テキストメールが中心でしたが、今では端末やメールソフトウエアの機能が充実してきており、多くの企業でHTMLメールやマルチパートメールを利用しています。

    さて、なぜ多くの企業でマルチパートメールを使っているのでしょうか?マルチパートメールを送るメリットについて触れていきたいと思います。

    3-1.マルチパートメールでHTMLメールが受信できない環境にもメールを届ける

    HTMLメールの受信環境が増えている一方で、古いタイプのケータイや、スマホでも携帯電話会社が提供するメールアドレスをSMS/MMSのメールアドレスで読む場合など、HTMLメールを受け入れない環境のお客さまがいらっしゃいます。

    メールソフトで、HTMLメールをあえてブロックするお客さまもHTMLメールが受信できない環境といえます。

    マルチパートメールを使えば、HTMLメールを受信できない環境にあるお客さまに、テキストメールを届けることができます。その結果、より多くのお客さまにメールが届くようになります。

    HTMLメールが受信できない環境では
    HTMLメールを受信できない環境でHTMLメールを受信すると、多くの場合メール本文が真っ白になるようです。お客さまは、あなたの会社が間違えて空メールを送ってきたと思い、あなたの会社に苦情を告げるかもしれません。このような事態をさけるためにもマルチパートメールを日頃から活用しましょう。

    3-2.メールの開封率を測定できる

    あらゆるお客さまにメールを届けるためには、テキストメールが便利です。先ほどのようなHTMLメールを受信できない環境にあるお客さまにもメールを届けることができるからです。

    しかしHTMLメールを使えばリッチなコンテンツを作成でき、あなたのメッセージをより明確にお客さまに伝え、お客さまの購買意欲を刺激することができます。

    それだけでなく、HTMLメールを使えばメールの開封率など、メール配信の結果を評価する指標がわかります。これは企業のマーケティングには重要です。

    HTMLメールの開封率を計測する仕組みについて
    HTMLメールでは、メール本文に開封計測用のオブジェクトを埋め込むことで、メールの開封をチェックできます。くわしくは「【総集編】メルマガ開封率の平均とメルマガ開封率を最短で改善する方法|カイロスのマーケティングメール」でまとめました。合わせてごらんください。

    マルチパートメールを使うと、企業マーケティングにとって大事なメール配信結果がわかると同時に、より多くのお客さまにメールを届けることができます。

    3-3.マルチパートメールで受信ブロックを減らす

    マルチパートメールは、迷惑メールフィルタにかかりにくいという諸説もあります。実際のところ、迷惑メールフィルタの仕様は各社で異なりますし、その実装も日々変化しています。また、迷惑メールフィルタの仕様が公開されていない以上、あくまで諸説としました。

    テキストメールが最も迷惑メールフィルタにひっかかりにくい形式ですが、マルチパートメールはHTMLメール部分がある以上、HTMLメールとくらべて、フィルタに引っかかる割合はあまり変わらないものと推測します。

    4.マルチパートメールの作り方

    マルチパートメールを自分で作ることは極めて難しいです。通常のメールソフトでは、メールのヘッダ部分の編集ができません。

    マルチパートメールの送信には、メール配信専用のツールを使うことが一般的です。

    マーケティングオートメーション「Kairos3」の場合、コンテンツ作成画面で、文章だけのHTMLメールの場合、HTML形式で作成した本文をテキスト形式本文にコピーするだけです。

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    たったこれだけで、マルチパートメールが完成し、あなたのメールの開封率が測定できると同時に、より多くの環境にあなたのメールが届くようになります。

    5.さいごに

    マルチパートメールは、多少の手間でも必ず設定するようにしておきましょう。全てのマーケティングメールでは、マルチパートメールを設定する運用フローを確立しておくとよいでしょう。

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