メルマガは時代遅れ?メルマガの効果や目的を再考しよう

メルマガは多くの企業で利用が進んでいるマーケティングツールです。メール配信ツールを活用してメルマガを運用することが一般的ですが、メール配信ツールの進化とともに、企業のマーケティングでの活用の幅が広がってきました。
メルマガはますます重要性が増すだけでなく、メルマガの目的・戦略に応じて、得られる効果も幅が広がってきました。
今日はメルマガの特徴やメリットをあらためて見直しながら、効果的なメルマガを送るためのヒントを共有したいと思います。
この記事のもくじ
メルマガはすでに時代遅れなのか?
メルマガだけでなく最近では、SNSなどの新しいマーケティングの手法やツールが次々に市場に登場しています。
メルマガなどのメールマーケティングは10年以上前から存在している手法です。メールに変わる手法と称してさまざまなサービスが登場しますが、メルマガはまだまだ企業のマーケティングの中核に位置付けにあります。メルマガは時代遅れではなく、メルマガの重要性は今でも大きな変化はありません。
メルマガを運用することで、売上アップの効果を出している企業は決して少なくありません。
メルマガからメールマーケティングへ
メルマガといえば、メール配信ツールを使って全顧客リストに対して同じ情報を一斉に配信することが運用の実態になっています。
メール配信ツールの発展に伴い、業種や地域などでセグメンテーションが可能になってきました。メルマガも、セグメンテーション毎に最適な情報を選んで提供できるようになり、メールを使ったメールマーケティングの幅が広がりました。
セグメンテーションはマーケティングの基本であり、必ずマーケターとして覚えておきたい基本事項です。セグメンテーションとは文字通り、お客さまを分類することを指します。くわしくは「セグメンテーションの基本事項とその手順〜マーケターが覚えておくべきセグメンテーションの手法」をごらんいただければと思います。
メールマーケティングの幅が広がり、One to Oneマーケティングに近いことがメールマーケティングでも実現できるようになりました。最近流行りのマーケティングオートメーションが、この流れを加速しています。
業種や地域といった一般的なセグメンテーションだけでなく、「先週資料請求をした」「試供品を申し込んだ」「先週Webページを閲覧した」などの行動に基づくセグメンテーションもメールマーケティングで活用する流れになってきました。
One to Oneマーケティングとは、顧客一人ひとりの行動履歴や属性などに合わせて、個別にマーケティング活動を実施する手法です。くわしくは「これで解決!One to Oneマーケティングの基本」をご参照くださいませ。
メルマガの重要性とは?
そもそもメルマガの目的は、メルマガの特性を活かしながら、対投資効果(費用に対しての効果や結果)を大きくすることです。具体的に言えば、メルマガから売上を伸ばすことにあります。売上を伸ばすことは、事業存続の命題です。
メール配信ツールの発展に伴いさまざま使い方を通じて、メルマガで売上を伸ばすことができる可能性が高まっています。メルマガは重要性の高いツールとして企業のマーケティングで活用され続けています。
メルマガを活用してもっと売上につなげるために、メルマガの特性やメルマガの効果、メリットをくわしくみていきましょう。
メルマガを送る目的・効果・メリットや重要性
メルマガを運用するメリットはさまざまです。しかし、メルマガのメリットはおおよそこれから説明する3つにまとめることができます。

1.メルマガは運用のコストが安い
メルマガの送信は、他の代替ツールと比べるとさまざまなコスト面でメリットがあります。コストには費用面、運用負荷、運用に必要なスキルの習得の面があります。
メルマガの費用は、DM(ダイレクトメール)などの紙媒体と比べると、作成費用や送付の費用面で圧倒的にメリットがあります。メルマガ配信ツールの費用が安くなってきたことも、メルマガを採用する企業が増えている原因です。
メルマガには運用コスト面でもメリットがあります。メルマガはデジタル情報であるため、印刷などの加工にかかる時間や工数が少なくなります。自社でメルマガコンテンツを簡単に作成できるため、前もってスケジュールを組まなくても、比較的すぐにメルマガコンテンツの配信が可能です。
メルマガ配信ツールの発展もあり、メルマガのコンテンツ作成、メルマガの配信に必要な知識はノウハウもあまり必要なくなりました。メルマガは、誰でも簡単に実施できるツールになりつつあります。
2.情報を届けるタイミングを設定できる
Webや雑誌などの広告宣伝と比べると、メルマガは情報を届ける内容と届けるタイミングを運営元が自由に設定することが特徴であり、メルマガのメリットでもあります。
メルマガは依然としてツールとしての地位を確立しており、企業から情報を受け取る1つのツールとしてお客さまに幅広く知られています。リピーターの購買意欲をそそることが目的であるメルマガなら、定期的にお客さまに読んでもらえることを目的にしましょう。
メルマガで売上アップを目的とするなら、売上アップに効果がありそうなコンテンツをメルマガの運営元が設定して、最適な時にメルマガを配信できることがメルマガのメリットです。
タイミングよくメルマガを届けることができれば、購買にいたるまでの期間を短くして売上アップにつながるメリットもあるでしょう。
3.コミュニケーションの性質を制御しやすい
メルマガにはメルマガを書く人の特徴(キャラクター)をうまく利用することができるメリットがあります。
Webコンテンツや広告宣伝のコンテンツの場合は、不特定多数に見られるためか、売り手のキャラクターを控えめにする傾向にあります。しかしメルマガは、メルマガの書き手(売り手)のキャラクターを活かすことで、親近感のあるコミュニケーションをお客さまと取ることが許容できるメディアです。
メルマガで親近感のあるコミュニケーションでお客さまとの距離感を近くして売上アップの効果が見えることも少なくないでしょう。
メルマガの戦略を再考しよう
メルマガのメリットを理解したら、次にメルマガの重要性やメルマガの戦略を考えてみましょう。メルマガの効果を十分に活かせる代表的なメルマガの戦略や戦術についてご紹介していきます。
自社メディアにおけるメルマガの重要性や位置付けを再考する
メルマガの特性や効果、重要性を再認識したならば、自社のマーケティングツールとしてのメルマガの位置付けをもう一度考えてみるべきです。
そもそもメルマガをお客さまリストの全員に送るのか、リードナーチャリングを目的としてメールマーケティングを実施していくのかだけでも、コンテンツ、送るタイミング、目的などが異なるため、メルマガの戦略が大きく変わります。

リードナーチャリングはお客様との一連の接触(コミュニケーション)を通じて、お客さまに買っていただくようにするためのプロセスを指します。くわしくは「リードナーチャリングはじめてガイド」でまとめました。合わせてごらんください。
メルマガを自社の他の情報発信ツールと関連性はいかがでしょうか。メルマガの特性を十分に活かし切れているでしょうか?
自社の製品を紹介するWebサイト、ブログ、ソーシャルメディアでの情報発信元に対するメルマガの活用はいかがでしょう。メルマガに代表されるメール配信は自社だけで気軽にコンテンツを作成でき、情報発信のタイミングも自由に設定できます。その一方でWebの閲覧のタイミングは訪問者次第です。
多くの人が売り込みをされることが好きではありません。製品を紹介するWebサイトでは宣伝色が強いメディアですが、メルマガではまだまだ買う気がないお客さまを対象として、役立つ情報の配信にとどめておいて、今後検討にいたる際には真っ先に自社を検討していただけるようにゆるくつながっておくのも良いでしょう。
他の自社メディアとの連携を考えた上でのメルマガの戦略としてWebサイトと合わせてうまい位置付けになっていると言えます。
メルマガでターゲットとなる効果の高いペルソナを設定・調整する
メルマガのコンテンツを描く上で、やはりペルソナは欠かせません。
メルマガの戦略や目的を、ペルソナを通じて設定できるだけでなく、複数人でメルマガのコンテンツを書くことになっても、メルマガの内容に一貫性を持たせることができるからです。
ペルソナとは、あなたの製品やサービスの理想とする顧客の架空の人物像です。ペルソナの詳細やペルソナの作り方については「誰でもできるペルソナの作り方〜マーケティングの現場で活用できる良質なペルソナを作る手順」でまとめました。合わせてごらんくださいませ。
メルマガを運用するためのペルソナは複数あっても構いません。また、メルマガの反応や売上への貢献、市場の変化など、期待するメルマガの効果とその結果をみながら、定期的にペルソナを見直していきましょう。
ペルソナによってメルマガで提供する情報に一貫性が持てることで、メルマガを戦略的な位置付けに設定することができます。
メルマガのメリットをマーケティング活動に活かす
メルマガを代表とするメールマーケティングは、誰でも比較的簡単に始めることができるツールです。費用も運用や制作のコストも安く済むことがメールを利用したマーケティングのメリットであり特徴でもあります。
Webを更新すると費用や日数がかかってしまう。そんな時に活用できるツールがメルマガです。文章が中心のメルマガなら、ほんの数時間もあればお客さまに向けて情報発信が可能です。新製品の特徴のサマリー、セミナー開催のレポートなどにも利用が可能です。午前中にまとめたら、午後にはメルマガ号外などとして発信が可能です。
一方で、メルマガは一旦お客さまの受信箱に届けてしまうと、そのメールが再び開封されない限り、コンテンツが見られることはありません。メルマガのコンテンツは使い捨てであるとも言えます。
さいごに
メルマガの運用はWebページの制作に比べればずっと簡単です。メルマガは、みなさんもお気軽に取り組むことのできるマーケティングツールです。
メルマガのメリットをしっかりと理解して、あなたがメルマガを送る目的やメルマガ戦略に落とし込んでいけば、徐々にメルマガの効果が出てくることは間違いありません。