メルマガの開封率とクリック率(CTR)の現状と対策

メルマガは、お客さまに対して定期的に発行される企業からのメールである。メルマガは海外ではニュースレターなどとも呼ばれる。お客さまとの関係を維持しながら、新しい商談の機会を探ることを目的として、マーケティングではよく使われるツールだ。一度に多くのお客さまにメッセージを届けられるため効率的で、かつ、広告やダイレクトメールに比べれば送信コストも安い。
メルマガやニュースレターは、リードナーチャリングの一環としてアウトバウンドのマーケティング手法に位置づけられる。あなたの会社から、情報をメールでお客さまに届ける。どれだけのお客さまが、あなたのメールに関心を示し読んでいただけるだろうか?その指標が開封率である。開封率はメルマガの重要な指標である。
より高いメルマガの開封率には、メールの件名や差出人、送信時刻が重要と知られる。しかしそれだけでは不十分である。
本日は、メルマガの開封率などの統計情報にふれながら、開封率をあげる方法を紹介しよう。
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メルマガの開封率の現状
メルマガの開封率は平均すればどれくらいだろうか。平均10%としておけばよいだろうか?経験的に、多くのメルマガはこの範囲に入ると言える(が、例外も実際にあった)。クリック率は、開封率の1/4程度だろう。もちろんメルマガの種類や内容によって異なる。
開封率とクリック率に関する米国の調査レポートがある。このレポートは12億通のマーケティングメールをベースに実施された。

この調査レポートでも、マーケティングメールの開封率は平均して11-12%である。一方でマーケティングメールのクリック率は約3%である。
金融やコンサルティング、運輸(航空など)が発行するメールは開封率が比較的高いが、医療やマスコミ、教育機関などが発行するメールの開封率は相対的に低いとも報告されている。
メルマガの開封率は、件名や差出人によって大きく左右することは広く知られているが、この業種による開封率の差は、件名と差出人が影響している可能性が高い。メールの件名と差出人は、やはり開封率に影響していると言えそうだ。
メルマガの開封者の半分は送信から6時間以内
ここで、もうひとうの米国のデータを紹介しよう。

図はメール送信からの時間と開封率との関係を示す。
送信してから2時間以内に全体の開封者の20%以上が開封する。(注:メルマガの開封率が10%なら、そのうちの20%、つまり全体からみて2%が2時間以内に開封)。送信後6時間で開封者の約半分に達する。
この開封のピークをどこに持ってくるか?開封率のピークを受信者がメールを見つけやすい時間帯にするべきである。つまり配信時刻が開封率を左右する。
米国内には最大3時間の時差がある。朝9時に配信したとしても最大で3時間のズレがある。サンフランシスコで朝9時に配信しても、ニューヨークで受信する人にとってはちょうどお昼だ。国内に時差が無い日本では、送信直後の開封率がもっと高くなるかもしれない。より送信時刻が開封率に影響しやすいと考えられる。
メルマガの送信数が開封率に影響
メルマガの開封率は、件名、差出人、配信時刻に左右される。しかしそれだけではない。同調査レポートでは、メルマガの送信数が開封率に影響するという結果を示す。より配信数が多くなるほど、開封率が下がるようだ。
配信数が500未満のマーケティングメールと、配信数が1,000以上のものを比べると、前者は後者にくらべて開封率が2-3倍になる。業種によって差はあるものの、配信数が増えれば開封率が下がる傾向は、どの業種でも共通して言える。(出典:MailerMailer )
この結果は、ターゲティングに影響しているのではないだろうか。つまり、ターゲットを絞り込めば、よりニーズにマッチした内容のメールを届けられる。必ずしも配信数が多い方が良いわけではない。
きっちりセグメンテーションを行ったターゲットを想定しておくべきだ。結果的に開封率が上がり、あなたが届けるメールは多くの人に読まれる結果となる。
まとめ
メルマガはの開封率をあげるためには、件名や差出人、送信時刻も重要だが、配信ターゲットを絞ることも重要だ。同じメルマガを全ての対象者に送るよりも、ターゲットにより個別のメルマガを用意すれば開封率はあがる。
メルマガは登録者数に一喜一憂してはいけない。あなたのメッセージがどれだけ多くの人に届くかがより重要だ。