休眠顧客を掘り起こすメールマーケティングのテクニック

この記事では、休眠顧客の掘り起こしメールについてご紹介します。
「休眠顧客の掘り起こし」とは、自社のハウスリストの中にある、休眠顧客に対してメールを送るなどして、再び案件化させることです。

この記事では、
「休眠顧客を掘り起こしたいが、何をすれば良いのか分からない」
「休眠顧客の掘り起こしメールって、どんな文章を送れば良いのか知りたい」
といった疑問にお答えします。

休眠顧客が生まれる理由:2つの「忘れていた」

休眠顧客はなぜ生まれるのでしょうか?
休眠顧客が生まれる理由には、2つの「忘れていた」があります。

「休眠顧客」とは?
休眠顧客とは、過去に案件化したり商談発生したりしていたけれど、さまざまな理由で連絡が取れなくなる、失注するなどしたあと、フォローアップをしていない見込み客のことを指します。休眠顧客の掘り起こしとは、休眠顧客に再フォローアップを行なうことで、再び案件として復活させることを言います。

休眠顧客側の「忘れていた」

休眠顧客が生まれる1つめの「忘れていた」は、休眠顧客側の「忘れていた」です。

具体的な例をあげると、お客さま自身が製品やサービスの購買をする稟議を上げる前に、他の業務に手を取られて「忘れていた」というケースが考えられます。他にも、商談の後に長期休暇に入ってしまって「忘れていた」などのケースもありうるでしょう。

購買検討をしていた見込み客側では、みなさんの会社の商材やサービスを購入することは重要ではない可能性があります。見込み客側で忘れられてしまうことが、1つめの休眠顧客が発生する理由です。

営業側の「忘れていた」

休眠顧客が生まれる「忘れていた」の2つめは、営業担当者側の「忘れていた」です。

営業担当者は多くのお客さまを抱えていて、日々お客さま先に訪問をしています。そのため時間的制約が大きく、受注確度の高い案件に集中しがちです。

お客さま側の稟議や予算取りを待っている間に、営業担当者が案件確度の高いお客さまに集中してしまって、フォローを忘れてしまっていたということもあり得るでしょう。場合によっては、そのまま競合に取られてしまって失注案件になってしまうこともあるでしょう。

営業担当者が優先度の高い案件に手を取られて、検討度の低い案件のフォローを忘れがちになることはよくあることです。
営業側で確度の低い案件のフォローを忘れてしまうことが、2つめの休眠顧客が発生する理由です。

休眠顧客を掘り起こす難しさ

休眠顧客は様々な理由で、前回のコンタクトから時間が経ってしまっている事が多いです。そのため、休眠顧客の掘り起こしへの着手は後回しにされがちです。

営業担当者は、時間が経ってコンタクトしづらくなってしまった案件より、新規案件の方が心理的に連絡を取りやすいため、休眠顧客の掘り起こしは難しいと言われています。

どんな内容を伝えればよいか分からない

休眠顧客の掘り起こしが難しい理由には、休眠顧客にどんな内容を伝えればよいか分からないという理由があります。

休眠顧客は、すでにコンタクトを取っているお客さまなので、製品についての説明や提案は終わっている状態であることが多いです。

また、最後にコンタクトを取った後の休眠顧客の状況が分からないため、どういう切り口で休眠顧客にコンタクトを取れば良いのかが分からないということが、休眠顧客の掘り起こしに着手しづらい理由の1つです。

休眠顧客にどんな内容を伝えればよいのかわからないという課題には、後のテクニックのパートでご説明しています。

どの手段が効果的か分からない

休眠顧客掘り起こしの難しさには、どの手段で伝えれば効果的に休眠顧客の掘り起こしができるのかが分からないという事が挙げられます。
メールを送っても放置される可能性があるし、電話だと工数がかかる割に休眠顧客の掘り起こしに成功する保証もなく、心理的にハードルが高いです。

休眠顧客の掘り起こしをするのなら、百発百中で復活させなければいけないと考えていると、なかなか休眠顧客の掘り起こしに着手できなくなるので、テスト施策のつもりでまずは始めてみることをおすすめします。

休眠顧客を掘り起こすメリット

休眠顧客の掘り起こしをするメリットを2つのポイントでまとめました。

新規案件を獲得するよりもコスト効率が良い

休眠顧客の掘り起こしをするメリットに、新規顧客を獲得してくるよりもコスト効率がよいというメリットがあります。

休眠顧客の掘り起こしをするより、広告や展示会を使って新規案件を獲得してくる方が簡単そうに見えるので、営業案件を増やそうとする時には、新規顧客リストを獲得してくることを考えがちです。

しかし、新規顧客リストを獲得してきてから営業案件化するまでに多くの費用や工数がかかります。休眠顧客の掘り起こしであれば、顧客リストの獲得コストも不要で、展示会や広告に比べると、工数も運用コストも少なくて済みます。

展示会出展に必要な準備とは?
休眠顧客の掘り起こしをしつつも、展示会の出展も進めなければならないケースもあると思います。展示会出展に必要なノウハウを「必ず成功する展示会出展の教科書」にまとめておりますので、ご覧くださいませ。

タイミングを変えれば再び商談化することもある

休眠顧客でもタイミングを変えてコンタクトを取れば、再び商談化する可能性があります。

営業担当者が商談をしているお客さまは、「今すぐ」みなさんの会社の製品を利用開始するつもりではないかもしれません。あるいは、必要には駆られていても、緊急度の高い他の業務が優先されているケースもあります。

しかし、時間を空けて連絡してみると、お客さまに時間的な余裕が生まれていて再び商談化する可能性もあります。
みなさん自身が、自社で新しい製品やサービスの利用開始を検討している場合を思い出していただくと、想像しやすいでしょう。

メールで休眠顧客の掘り起こしをするメリット

休眠顧客の掘り起こしをする手段の中でも、「メール」がもっとも取り組みやすく、効果も期待できます。メールで休眠顧客の掘り起こしをするメリットを2つご紹介します。

低コストでできる

メールで休眠顧客を掘り起こすメリットは、低コストで休眠顧客の掘り起こしを実行できることです。

休眠顧客を掘り起こす手段として、メール以外にもDM(ダイレクトメール)やテレアポはまだまだ人気の手段ですが、費用と時間がかかる上にノウハウがないとかけたコストに見合うリターンが得られません。

一方、メールマーケティングは誰でも手軽に取り組むことのできる手法です。
メールでの休眠顧客の掘り起こしは、DMの制作やテレアポの人件費に比べると、遥かに安いコストで実行でき、実施までの工数も多くないので、実施から検証、改善までのサイクルもスピーディーに回せます。

効果測定がしやすい

メールで休眠顧客の掘り起こすメリットには、効果測定がしやすいというメリットもあります。

メール配信システムを使うと、メールの配信結果の分析がしやすくなります。
さらに、マーケティングオートメーションを使えば、メール配信後にGoogleの検索などから再び自社のWebサイトに訪問があった場合にも行動を追跡できます。

DMやテレアポで休眠顧客の掘り起こしをする場合には、CRMシステムを新しく導入するなど、施策の実施結果を検証するためには環境を整える必要があり、効果測定は容易ではありません。

マーケティングオートメーションとは?
マーケティングオートメーションについてお知りになりたいかた「マーケティングオートメーションとは?」にまとめております。合わせてご覧ください。

メールで休眠顧客を掘り起こすテクニック

メールで休眠顧客を掘り起こすテクニックをご紹介しましょう。
休眠顧客をメールで掘り起こすテクニックの手順は大きく2つに分けられます。

休眠顧客をセグメンテーションする

メールで休眠顧客を掘り起こすテクニックの1つめは、「休眠顧客をセグメンテーションすること」です。

具体的には休眠顧客を、休眠理由によって分類します。
例えば、休眠理由が「予算取りの時期が先のため失注」や「情報収集のみで失注」という場合があると思います。休眠顧客が、失注案件の場合には失注理由でセグメンテーションできるかもしれません。

一方で「そもそも自社製品では要件を満たせなかった」のように、休眠理由によっては、掘り起こしメールを送っても再案件化することはないこともあります。

ですから、休眠顧客の休眠理由をいくつかに分けてセグメンテーションできたら、どのセグメンテーションの休眠顧客を掘り起こすのかターゲティングをしましょう。

セグメンテーションとターゲティングができたら、ターゲットとする休眠顧客像を具体的に描くためにペルソナを作成しましょう。

ペルソナの作り方
ペルソナの作り方については「誰でもできるペルソナの作り方」の中にまとめております。合わせてご覧ください。

メッセージングを作成する

メールで休眠顧客を掘り起こすテクニックの2つめは、「メッセージング」です。
メッセージングを作成するためには、メッセージングの3要素を意識して作成しましょう。

  • 「真実み」
  • 「真実み」とは、事実やデータに基づく内容(ファクト)です。
    ダイエットサプリの訴求を例に説明すると、「80%の人がダイエット効果を実感!」のように、数字を使って、自社製品のことを伝えることが「真実み」です。

  • 「つよみ」
  • 「つよみ」とは、自社製品の特長や他社製品との差別化ポイントです。割引や期間限定の特典などのキャンペーンも「つよみ」に含まれます。

    ダイエットサプリであれば、「当社オリジナルの配合!」とか、「明日までにご購入いただくと◯%オフ!」などのように、自社製品を購入するメリットや理由を言葉で伝えることが「つよみ」の例です。

  • 「うまみ」
  • 休眠顧客に「うまみ」を伝えることが最も難しいのですが、最も重要です。
    「うまみ」とは、自社製品を購入することによってお客さまが手に入れることのできる、感情や将来です。ベネフィットとも言います。

    例えば、ダイエットサプリの「うまみ」を伝える際には、「なぜお客さまがダイエットサプリを購入したい」のかを考えます。「痩せたい」や、「美しい容姿を手に入れるため」という言葉だと、まだ「うまみ」にまではたどり着いていません。

    「うまみ」はお客さまの感情や将来なので、「痩せることによって手に入れられる感情や将来」を考えます。
    「痩せて、好きなモデルが着ている洋服をかっこよく着られる幸せ」や、「痩せて、好きな人に振り向いてもらえるかもしれない」などの感情や将来に期待させるような内容を言葉で伝えることができれば、「うまみ」は伝えられます。

    以上の3要素を意識して、休眠顧客に対する自社製品のメッセージを作成しましょう。

    休眠顧客掘り起こしメール文の4つの基本構成

    休眠顧客掘り起こしメールでは、4つの構成でメール文を作成します。

    これからお伝えするメール構成の基本は、休眠顧客の掘り起こし以外にも使える汎用性の高いテクニックですので、ぜひ実践してみてください。

    休眠顧客掘り起こしメールの基本構成

    1. 共感の接点の提示
    2. 「うまみ」の提示
    3. 自社での解決策提示
    4. 「つよみ」の提示

    共感の接点の提示

    共感の接点の提示とは、「ビジネスをしていると◯◯という問題によく当たりますよね」というような、誰にでも共通している課題などについて「私も経験があります」というように伝えることです。

    共通点を提示することで、その後の内容を休眠顧客に読んでもらいやすくなります。

    「うまみ」の提示

    次に、誰もが共感できる課題を解決したときの感情や将来(=うまみ)を伝えます。「◯◯の業務が効率化されたら、どれほど仕事がラクになることでしょうか」といった内容です。

    「うまみ」を提示することで、課題を解決したときの感情や将来を、休眠顧客にイメージさせることができます。

    自社での解決策提示

    休眠顧客に対して、事業課題を解決したときの感情を伝えた後は、自社でも休眠顧客の課題解決をお手伝いできることを伝えます。

    例を挙げると、
    「当社の製品を使うと、◯◯の業務を自動化することができます!」
    「当社製品で◯◯の業務を効率化して、50%もコストを削減できました!」
    といった内容です。

    メッセージングの「真実み(=ファクト)」を使うと良いでしょう。

    「つよみ」の提示

    最後に、「つよみ」を伝えます。

    休眠顧客と課題を共有して、課題を解決したときの感情を休眠顧客に見せて、課題解決のお手伝いが自社でもできることを伝えたら、最後に、「つよみ(=メリット)」を提示して、自社製品を購入することの言い訳を休眠顧客に作らせます。

    「今なら初期費用なしでご契約いただけます」
    「当社の製品は業界唯一の機能を持っています」
    といった内容です。

    おわりに

    最後までお読みいただいてありがとうございます。
    ぜひみなさんの会社の中に眠っている休眠顧客リストを掘り起こしてみてください。

    また、いきなり大きなキャンペーンを張るのではなく、メールでの掘り起こしから小さく始めてみてください。

    以下に、メルマガやメールマーケティングの手順書をご用意しましたので、ぜひダウンロードしてお手元にご保管くださいませ。